ECB月報:現行金利はインフレ抑制に寄与-景気不透明は異例に高い

欧州中央銀行(ECB)は13日発表した 3月の月報で、現在の金利水準はインフレ抑制に寄与するとの認識を示した。成 長減速でも利下げを急ぐ考えがないことを示唆した。

ECBは月報で、「現在の金融政策スタンスは」物価安定の「達成に寄与 する」とした上で、「2次的影響の波及と中期的な価格上昇リスクの具現化の阻 止に向け、引き続き強い決意で臨む」と表明した。

ECBは先週、政策金利を6年ぶり高水準の4%で据え置いた。トリシェE CB総裁は物価安定重視を強調し、利下げ期待に水を差した。食料品と原油価格 上昇により、ユーロ圏のインフレ率は3.2%と14年ぶり高水準にある。

ECBは6日、今年のインフレ率予想を約2.9%に上方修正した。国際通貨 基金(IMF)によると、予想通りならば1993年以来で最高となる。ECBの 予想では、インフレ率は2009年も約2.1%となり、ECBが目安とする上限の 2%を10年連続で上回る見込み。

ユーロ圏の失業率が1993年の統計開始以来の最低水準となるなかで、EC Bは労働組合が物価上昇に対応した賃上げを求めることを警戒している。月報で は「中期的なインフレ見通しには上振れリスクがある」とした上で、「政策委員 会はユーロ圏の賃金交渉を特に注意して見守っていく」と述べた。

景気については「下振れリスク」があるとの認識を示し、世界的な金融市場 の混乱を背景に見通しの不透明度は「異例に高い」と言明した。ECBは先週、 今年と来年の成長率予想をそれぞれ1.7%と1.8%に引き下げている。従来予想 はそれぞれ2%と2.1%。

ECBは「ユーロ圏経済のファンダメンタルズ(基礎的諸条件)は健全」と する一方で、「金融市場混乱から生ずる不透明感の度合いは引き続き、異例に高 い」と述べている。

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