新生銀:本店をモルガンに売却、純利益650億円-計画未達を回避(5)

新生銀行は13日、東京・内幸町の本店ビ ルを売却すると発表した。売却益計上で2008年3月期の連結純利益予想を650 億円(従来予想500億円)に上方修正する。米モルガン・スタンレー・グルー プに1180億円で売却、売却益は660億円に上る。米サブプライム(信用力の 低い個人向け)住宅ローン損失による収益計画未達を資産売却で回避する。

単体当期利益も430億円から500億円に増額修正した。しかし、銀行単体 の本業のもうけを示す実質業務純益は、サブプライム関連の追加損失などで前 期比7.1%減の510億円(従来予想700億円)と増益予想から減益に転じる。 1-3月期で約100億円のサブプライム追加損失の計上を見込むほか、グルー プ会社からの配当収入の落ち込みも影響するという。

9カ月間の利益175億円にとどまる

今回の上方修正で新生銀は、公的資金注入行が健全化計画の収益目標を2 期連続で3割以上下回ると経営トップの退任などを迫られる「3割ルール」の 適用を回避できる見通しとなった。前期は買収したアプラスなどの不振で赤字 に転落。ビル売却がなければ2期連続の赤字となる可能性が高かった。ルール 抵触回避には08年3月期は最低でも420億円の当期利益が必要だった。

野村証券の守山啓輔シニアアナリストは「健全化計画の数字は達成でき経 営陣の交代もせずに済む。サブプライム関連の損失処理も進んだように見え る」と捉える。しかし「移転先も決まっておらずギリギリの判断で背に腹は変 えられないという状況なのだろう」と述べ、投資家は依然として同行の収益構 造に不安を持っていると指摘した。

株価一時「400円」割れ

新生は株式取引の開始前に本店売却などを発表。これを受け株価は売り気 配で始まった。業績予想は利益の増額修正だったが、その理由が資産売却益と いう内容で、しかも本業収益は下方修正された。株価は一時、前日比24円 (5.7%)安の398円まで下落し、1月23日以来の400円台割れとなった。終 値は同22円(5.2%)安の400円。

本店ビルの売却手法は、三菱UFJ信託銀行に信託設定した受益権をモル ガンが運用する不動産ファンドが出資する特定目的会社に売却する。新生銀で は業務拡大に伴い現在の本店ビルではスペースが足りなくなったなどとして、 グループ資産を効率的に活用するため売却を決めたと説明している。3年以内 に新たな本店に移転するというが移転先は未定という。

--共同取材:日向 貴彦 Editor: Kazu Hirano, Takshi Ueno

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: 東京 鈴木 偉知郎 Ichiro Suzuki (81)(3)3201-8594 isuzuki@bloomberg.net 東京 フィンバー・フリン Finbarr Flynn +81-3-3201-2541 fflynn3@bloomberg.net 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 大久保 義人 Yoshito Okubo (813)3201-3651 yokubo1@bloomberg.net Philip Lagerkranser +852-2977-6626 lagerkranser@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE