訂正:ドル円100円割れ、まずかったFRB対策-草野G代表

海外機関投資家の動向に詳しい草野グロ ーバルフロンティア代表の草野豊己氏は13日夕、外国為替市場で円相場が約 12年4カ月ぶりに1ドル=100円の大台を割り込んだことを受け、「米連邦準 備理事会(FRB)の流動性対策で住宅ローン担保証券(RMBS)を引き受 ける替わりに米国債を貸し出すと決めたことがまずかった。米国債の信用が揺 らいでいるため、そう簡単にはドル安の流れは止まらない」とコメントした。

FRBや欧州中央銀行(ECB)など米欧の5つの中央銀行は11日、新 たな信用市場の混乱緩和を目指して、短期市場に大量の資金を供給すると発表。 FRBは最大2000億ドル相当の米国債を入札方式で貸与するとした。具体的 には金融機関が保有する連邦機関債券や連邦機関発行のRMBSをFRBが引 き受け、代わりに米国債(ターム物証券)を28日間貸し出すというスキーム だ。

草野氏は、「1番の問題は米国債をどれだけ割り当てるか決めてなかった ことだ。米国債の付与率が高ければ米国債の信用が揺らぐとの懸念が持たれて しまい、米国債のCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)のリスクプレ ミアムが急速に増大し、ドイツ国債に抜かれてしまった」と解説する。

日本の輸出関連企業の為替ヘッジもドル安・円高の流れを加速させる。前 回の日銀短観の前提為替レートは1ドル=106円。草野氏は、「6円も円高に なってしまうと、企業もさすがに帳尻が合わない。期末にかけて為替差損を少 しでもカバーしようと、ドル売り・円買いを出すとみられ、ますますドル安に 拍車がかかる」と予測する。

またテクニカル分析上でも、これまでの抵抗ラインとなっていた1ドル= 101円台(1999年11月と2005年1月)を突破したため、「90円を割り込むこ とも想定すべきだ」(草野氏)と言う。

日本株に海外勢の売り圧力

草野氏は、3月半ば以降、債券や株式などの伝統的な資産で売買を手掛け るヘッジファンドの運用パフォーマンスが急速に悪化していると指摘、「米国 や欧州でプライムブローカー(政府証券公認ブローカー)から追証を積み増す よう催促されている所も出てきたようで、いくつかは清算したところもあると 聞いている」という。

ヘッジファンドらの換金売り圧力に加え、年金や投信からの売り圧力も意 識される。「海外投資家がこぞって日本株を買った2003年と比べると、ドル ベースやユーロベースの日経平均株価はまだ上に位置する。ここから円高にな ればなるほど、下まで叩いて売れることになるため、日本株の下げが加速する 可能性がある」(同氏)と、草野氏は見ていた。

13日の日経平均終値はドル換算で、日本時間午後7時8分時点で124.08 ドル、バブル経済崩壊後の最安値を付けた03年4月28日は63.14ドルだった。

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