日本株は輸出中心に反落へ、米経済や円高を警戒-原油高も重し(2)

東京株式相場は反落する見通し。12日の 米国市場で米経済のリセッション(景気後退)懸念が高まった上、外国為替市 場では再び円高が進行しており、収益悪化が警戒される電機や自動車などの輸 出関連株が売られそう。また、海外商品市況で原油先物相場が最高値を更新し ており、製造業の原材料コストの上昇につながるとの見方も重しとなる。

ドイチェ・アセット・マネジメントの藤原延介ストラテジストは、「米株 安、原油高、円高と悪材料が重なり、売り優勢の展開は避けられないだろう」 と見ている。ただ、株価バリュエーション面では割安感が強まっているとし、 「下値での押し目買いから、下げ渋る展開」(同氏)を想定していた。

米シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物3月物の12日清算値は1万 2750円で、同日の大阪証券取引所の終値(1万2890円)に比べて140円安だ った。12日の日経平均株価は1万2861円13銭で取引を終えていた。

信用不安再燃、米株は反落

12日の米国では、メリルリンチやゴールドマン・サックス・グループなど 複数の証券会社が、米連邦準備制度(FRB)が11日に打ち出した米国債貸 与措置は、信用市場の資金圧力緩和につながらないとの見方を示した。また、 原油相場がバレル当たり110ドルを上抜け、米連邦準備制度(FRB)のリセ ッション(景気後退)回避が失敗に終わるとの懸念が広がった。

こうした悪材料を背景に、同日の米株相場は反落。金融や製油所、小売関 連株を中心に下げた。ダウ工業株30種平均は前日比46.57ドル(0.4%)下落 し12110.24で終了。ナスダック総合指数は同11.89ポイント(0.5%)下げ

2243.87で引けた。

NY外為は円が対ドルで12年超ぶり高値

12日のニューヨーク外国為替市場では、ドルが下落。11日発表されたF RBによる2000億ドルの措置では金融市場の資金圧力緩和につながらない可 能性があると、ゴールドマンなどが指摘したことからドルが売られた。トレー ダーは来週の連邦公開市場委員会(FOMC)ではリセッション回避を目指し、 最大で0.75ポイントの利下げが決定すると見ており、金利差縮小の思惑も働 いている。13日早朝の東京外国為替市場では、1ドル=101円10銭(ブルー ムバーグ・データ参照)と1995年12月以来、12年超ぶりの安値を付けている。

こうした為替の動きは、米景気不安とともに、日本の輸出関連株には採算 悪化懸念の強まりにつながる点でマイナスに働く公算が大きい。

原油は最高値

12日の原油先物相場は続伸。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)で取 引される原油先物4月限は一時1バレル=110ドルを超え、過去最高値を更新 した。終値は1.17ドル(1.1%)高の1バレル=109.92ドル。ドル安基調を受 け、資金が原油や金などの商品市場に向かった。

また、ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物4 月限は前日比4.50ドル(0.5%)高の1オンス=980.50ドル。銀先物5月限は

23.2セント(1.2%)高のオンス当たり19.995ドルで終えた。

太平洋セメや東芝に売り公算、SANKYは上昇も

個別では、13日付の日本経済新聞朝刊が、国内需要の低迷や価格転嫁の遅 れで2008年3月期業績が会社側予想に届かない見通しと報じた太平洋セメン トが売られる見通し。次世代DVD(デジタル多用途ディスク)規格「HD- DVD」事業の撤退を決めたことで、500億円程度の新たな損失が発生するな どと、日経新聞で伝わった東芝も軟調な展開を強いられそうだ。

半面、パチンコ機の商品強化が寄与したとして08年3月期の連結業績予 想と配当予想を上方修正したSANKYO、主力の板金機械が新興国や欧米で 伸び、09年3月期の連結営業益が過去最高を更新する見通しと日経新聞が伝え たアマダが買われる可能性がある。

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