NY外為:ドル急落、対ユーロ1.55ドル台-FRB措置に期待薄(2)

ニューヨーク外国為替市場ではドルが下 落、ユーロに対して1.55ドル台の最安値を記録した。米金融のシティグルー プやゴールドマン・サックス・グループが米連邦準備制度理事会(FRB)の 2000億ドルの措置では金融市場の資金圧力緩和につながらない可能性があると 指摘したことから、ドルが売られた。

前日はFRBの住宅ローン担保証券(MBS)を担保にした米国債貸与措 置が好感され、ドルは対円で1.6%上昇したが、この日は値上がり分を帳消し にし、一段と水準を切り下げた。トレーダーは来週の連邦公開市場委員会(F OMC)ではリセッション(景気後退)回避を目指し、最大で0.75ポイント の利下げが決定するとみている。一方、欧州中央銀行(ECB)については政 策金利を現行の4%で据え置くと予想している。

パトナム・インベストメンツ(ボストン)で運用に携わるパレシュ・ウパ ダヤ氏は、「ドルが上昇するには厳しい状況だ。FOMCはおそらく選択肢が 尽きた。市場は金利差だけをみている。これは明らかにドルにとっては悪材料 だ」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時7分現在、ドルはユーロに対して1.5566ドル。 一時は1.5571ドルの過去最安値を記録した。前日は1ユーロ=1.5338ドルだ った。対円でのドルは101円65銭と、前日の103円42銭から下落した。円は ユーロに対して158円25銭と、前日の158円61銭から上げた。

スイス・フランは対ドルで最高値を記録。スイス・フランと円はドルに対 して少なくとも1.7%上昇した。米国株式相場の下落を背景に、低金利通貨で 資金を調達し、高金利通貨で運用するキャリー取引が解消されたこともスイ ス・フランと円の上昇につながった。

トリシェ総裁

トリシェECB総裁が「為替市場での過剰な値動きを懸念している」と表 明したほか、サウジアラビア中央通貨庁(SAMA)のサイヤリ長官は今のと ころ「ドルは買いの好機」だと発言したが、ドルの支援材料にはならなかった。

ECBの政策金利は米政策金利を1ポイント上回っている。ECB政策委 員会メンバーのウェーバー独連銀総裁は前日、利下げの「余地はない」との認 識を示した。

金利先物市場動向によると、3月18日のFOMC会合でフェデラルファ ンド(FF)金利誘導目標が最大0.75ポイント引き下げられる確率は78%。 残る22%は0.5ポイントの利下げを見込んでいる。

円は大半の主要通貨に対して上昇、特に韓国ウォンに対しては2.4%値上 がりした。内閣府が発表した2007年第4四半期の国内総生産(GDP、季節 調整値)改定値は3.5%増と、ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想 (2.3%増)を上回る伸びだった。

ゴールドマンとシティ

ドルはポンドに対して2.0275ドルと、前日の2.0064ドルから下落。対ス イス・フランでは1ドル=1.0128スイス・フランの最安値を記録した。

ゴールドマン・サックスはリポートで、「前日のFRB措置は信用市場や 金融システムが直面しているあらゆる問題を解決するとは思えない」と記述、 シティグループは「信用懸念はまだ根強く残る可能性があり、リセッション回 避はますます厳しくなっている」と指摘した。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のドル指数 は72.20と、過去最低に落ち込んだ。

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