債券は下落、米欧中銀の対策受けた米債安や株高で-GDP予想上回る

債券相場は下落(利回りは上昇)。前日の 海外市場で米連邦準備制度理事会(FRB)をはじめ米欧の中央銀行が新たな資 金供給策を発表したことを受け、株高・債券安となった地合いを踏襲。日経平均 株価が大幅続伸しており、円債市場は売り先行となった。朝方発表の前年10- 12月期実質国内総生産(GDP)改定値が市場予想を上回ったことも圧迫要因。

前日の海外市場では、米国、欧州など5つの主要中央銀行が資金供給で協調 行動を取る緊急声明を発表したほか、FRBがプライマリーディーラー(米政府 証券公認ディーラー)に対して、最大2000億ドルの米国債を一定期間貸し出す 措置を発表した。

トヨタアセットマネジメントのシニアストラテジスト、浜崎優氏は、資金対 策について、「短期的には大きな反応を示すと思うが、サブプライム(信用力の 低い個人向け住宅融資)問題からくる資本の毀損(きそん)問題は後から蒸し返 されてくる可能性があるので、債券はいったん売られた後は底堅い展開になると 考えている」と述べた。

東京先物市場で中心限月6月物は、前日比47銭安の139円3銭で寄り付い た。直後に138円98銭まで下げたが、その後は下げ渋り、139円20銭前後での 推移となっている。

現物債市場で新発10年物の290回債利回りは、前日比2ベーシスポイント (bp)高い1.355%で開始。1.36%まで上昇したが、その後は1.34%に上昇幅を縮 めている。

日経平均株価は大幅続伸。前日比183円60銭高の1万2841円88銭で寄り 付いた。その後は400円を超す上昇となり、1万3000円台で取引されている。

内閣府が発表した前年10-12月期の日本の実質GDP改定値は、年率プラ ス3.5%と1次速報値(プラス3.7%)から小幅な下方修正となった。前期比で は0.9%増と1次速報から変わらず。民間設備投資が下方修正されたものの、内 外需ともに堅調を維持したことを示す内容だった。

米株高・債券安、米欧5中銀の金融危機対策で

11日の米国債相場は反落。2年債利回りは1996年3月以来で最大の上昇と なった。FRBが信用危機対策として米国債をプライマリーディーラーに貸与す る政策を発表したため、売りが優勢になった。

キャンター・フィッツジェラルドによると、ニューヨーク時間午後4時29 分現在、2年債利回りは前日比28bp上昇して1.78%。10年債利回りは16bp上 昇の3.62%

一方、米株式相場は急反発。FRBが発表した新たな金融システム支援策が 好感され、この5年間で最大の値上がりとなった。FRBは最大2000億ドル (約20兆6000億円)相当の米国債を入札方式により貸与する措置を発表した。

S&P500種株価指数は前日比47.28ポイント(3.7%)高の1320.65。ダウ 工業株30種平均は同416.66ドル(3.6%)高の12156.81で引けた。

みずほ証券チーフマーケットエコノミストの上野泰也氏は、「米株価の動き をみる限り、市場の不安心理を抑制する効果があったことは明らかだろう。『質 への逃避』の巻き戻しで、米国債は中期債ゾーン中心に売り戻される展開」と説 明した。

もっとも、「3月末の資金繰りリスクを減退させるという効果はあるだろう が、4月以降も信用不安が漂い続けることは疑いない」という。

(債券価格)                           前日比      利回り
長期国債先物3月物         139.25      -0.25       1.490%
売買高(億円)             17773
10年物290回債            100.53               1.34%(+0.005)

--共同取材:吉川淳子、大塚美佳、宋泰允 Editor:Hidenori Yamanaka,Tetsuzo Ushiroyama

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