米国債:反落、FRBの信用危機対策で-短中期債中心に売り(2)

米国債相場は反落。2年債利回りは 1996年3月以来で最大の上昇となった。米連邦準備制度理事会(FRB)が 信用危機対策として米国債をプライマリーディーラー(米政府証券公認ディー ラー)に貸与する政策を発表したため、売りが優勢になった。

FRBが2000億ドル相当の米国債を貸与する際、担保として機関債や住 宅ローン担保証券(MBS)を受け入れる方針を示したため、償還期限が5年 以内の米国債を中心に売りが膨らんだ。S&P500種株価指数が2002年以来 の大幅な上げを演じたことも国債の売り材料。

ソーンバーグ・インベストメント・マネジメント(ニューメキシコ州サン タフェ)のマネジングディレクター、ジェイソン・ブレイディ氏は「FRBは 緊張状態にある市場を安定させるため、どのような対策もとる構えだ。これま で資産保全への動きが強かったが、その流れが変わると、米国債は売られる」 と述べた。

キャンター・フィッツジェラルドによると、ニューヨーク時間午後4時 29分現在、2年債利回りは前日比28ベーシスポイント(bp、1bp=

0.01%)上昇して1.78%。2年債(表面利率2%、2010年2月償還)価 格は18/32下げて100 14/32だった。利回りは1996年3月8日以来で最大。 10年債利回りは16bp上昇の3.62%

金融政策見通し

FRBの発表を受け、シカゴ商品取引所(CBOT)のフェデラルファン ド(FF)金利先物市場では米連邦公開市場委員会(FOMC)が18日の定 例会合で政策金利を0.75ポイント引き下げるとの見方がやや後退。0.75ポ イント利下げの確率は64%と、前日の86%から低下した。1ポイント引き下 げる確率は前日の14%からゼロに低下した。

5年債利回りは前日比29bp上昇の2.66%。04年4月以来の大幅な上 昇となった。

モルガン・スタンレーの金利ストラテジスト、ジェーソン・スティパノフ 氏は5年債について「FOMCがどのくらい迅速に利下げ分を取り戻すかを示 唆している」と指摘。「米金融当局が積極的に流動性問題に取り組んでいると いうことは、限界的にみれば利下げ反転をより素早く実行できる可能性がある ことを意味する」と語った。

2年債利回りに対する10年債利回りの上乗せ幅は182bpと今月の最小 に縮小した。6日には利下げ観測の強まりを背景に208bpと、2004年以来 で最大となっていた。

入札の担保

FRBは国債貸与の担保として、ファニーメイ(米連邦住宅抵当金庫)や フレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)、銀行が組成したAAA/Aaa格 付けのMBSを受け入れる。入札の担保はプライマリーディーラーが2月27 日現在で保有するすべての機関債とMBSが対象。FRBによると、ディーラ ーは機関債を1397億ドル、MBSを602億ドル保有している。

ミラー・タバクの債券市場チーフストラテジスト、トニー・クレセンツィ 氏は「FRBの新たなファシリティーは文字どおり、ディーラーが保有するす べての機関債とMBSに対応できる」と指摘した。

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