FRB:最大2000億ドルの米国債貸与‐住宅ローン証券を担保に(3)

米連邦準備制度理事会(FRB)は11日、 新たな信用市場の混乱緩和を目指し、最大2000億ドル(約20兆6000億円)相 当の米国債を入札方式により貸与する措置を発表した。同措置は金融市場の混 乱是正に向けたG10諸国中央銀行による協調行動の一環。

FRBが発表した新たな措置、ターム物証券貸与ファシリティー(TSL F)はプライマリーディラー(政府証券公認ディラー)に最大2000億ドルの 米国債を貸与する。連銀は国債貸与の担保として、ファニーメイ(米連邦住宅 抵当金庫)やフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)といった連邦機関債お よび連邦政府支援機関の保証付き住宅ローン証券(MBS)、その他AAA/ Aaa格付けのMBSを受け入れる。国債の貸与期間は現行の1日から28日 に延長される。入札は今月27日から実施される。

ノムラ・セキュリティーズ・インターナショナルのチーフエコノミスト、デ ービッド・レスラー氏は、「これまでの連邦準備制度の措置では今回が最も重 要だ。これで金融市場での圧力が幾分解消される」と語った。

前夜の電話会議

米連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーは10日夜、90分間にわたる電 話会議を開き、米国債貸与措置およびスワップ枠拡大を決めた。FRBのミシ ェル・スミス広報官によると9対0の全員一致での賛成だった。ミシュキンF RB理事は旅行中で欠席した。

FRB高官は今回の措置について、ディーラーが流動性の低い債券と取引し やすい米国債を交換できると指摘した。ゴールドマン・サックス・グループや ベアー・スターンズ、メリルリンチといったプライマリーディーラーは入札で 取得した米国債を他の金融機関に貸し出し、資金を調達するとみられている。

FOMCは同時に、G10協調行動に基づき欧州中央銀行(ECB)、スイス 国立銀行とのスワップ枠をそれぞれ300億ドルと60億ドルまで拡大することを 承認した。スワップ枠の有効期限は9月30日まで。

各国の対策

ECBは最大150億ドルの資金を市場に供給すると発表した。28日物資金へ の入札は25日まで受け付け、27日に融資を実施する。

スイス国立銀行(SNB)は最大60億ドルの資金を金融システムに供給す ると発表、イングランド銀は今月18日に、100億ポンド(約2兆750億円)規 模の3カ月物の入札を実施し、4月15日にも追加実施する。

カナダ銀行(中央銀行)は28日物レポ(売り戻し条件付き買いオペ)を通 じて40億カナダ・ドル(約4140億円)を金融システムに供給すると発表した。

金利先物市場動向によると、3月18日のFOMC会合までにフェデラルフ ァンド(FF)金利誘導目標が1ポイント引き下げられるとの見方が後退。

0.75ポイントの利下げ確率は76%となっている。

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