米国債:上昇、証券評価損拡大を警戒-10年債利回り3.46%(2)

米国債相場は上昇。10年債利回りは1 月以来の低水準となった。住宅ローン関連証券の評価損が拡大するとの懸念を 背景に買いが優勢になった。

ベアー・スターンズが流動性不足に陥ったとの憶測から安全資産としての 米国債買いが入った。住宅金融大手のフレディマック(連邦住宅貸付抵当公 社)とファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)の株価が下落。クレディ・スイス・ グループのアナリストはフレディマックの目標株価を引き下げ、投資週間紙バ ロンズはファニーメイの資金力が試される可能性があると報じた。

スタイフェル・ニコラウスの債券ストラテジスト、ジム・デマシ氏は「ベ アー・スターンズのような銀行が破たんする可能性があり、金融市場全体に影 響を及ぼすとの懸念が強まっている。利回り水準にかかわりなく、米国債買い が続くだろう」と述べた。

キャンター・フィッツジェラルドによると、ニューヨーク時間午後4時 6分現在、10年債利回りは前週末比8ベーシスポイント(bp、1bp=

0.01%)低下して3.46%。10年債(表面利率3.5%、2018年2月償還)価 格は5/8上げて100 11/32だった。

10年債利回りは一時3.42%と、米連邦公開市場委員会(FOMC)が

0.75ポイントの緊急利下げを発表した翌日1月23日以来の水準に低下した。 2年債利回りは4bp低下の1.48%。前週末7日には1.40%と、2003年7月以 来の低水準を付けた。

フェニックス・パートナーズ・グループによると、クレジット・デフォル ト・スワップ(CDS)市場で2年物ベアー・スターンズ債の保証コストは 900bpに上昇した。前週は514bpだった。

ベアー・スターンズの保有証券

イートン・バンス・マネジメントで約40億ドルの資金運用に携わるスチ ュワート・テーラー氏(ボストン在勤)は「ベアー・スターンズは住宅ローン 関連証券を多く抱えている。住宅関連証券は依然として非常に低い水準で取引 されており、安全な逃避先の価値は非常に高い。米国債をまだオーバーウエー トにしている」と述べた。

ベアー・スターンズの広報担当者ラッセル・シャーマン氏は「流動性不足 に陥ったとの憶測は事実ではない」と否定した。

10年物国債利回りと30年物ファニーメイ債利回りの差は2.34ポイント と、1986年以来の最大に近づいた。メリルリンチが集計した債券指数による と、住宅ローン関連証券の投資収益率は3―7日にマイナス1.45%。米国債 は0.03%、投資適格級社債はマイナス1.19%。

フレディマックの先行き

クレディ・スイスのニューヨーク在勤アナリスト、モシュ・オレンバック 氏は顧客向けリポートで、サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン と住宅ローン担保証券の半分を時価評価すれば、最大50億ドルの評価損が発 生する可能性があるとの見方を示した。

シカゴ商品取引所(CBOT)のフェデラルファンド(FF)金利先物相 場が示すFOMCが18日に1ポイントの利下げを実施する確率は14%。1週 間前はゼロだった。0.75ポイントの利下げ確率は86%。

3カ月物財務省短期証券(TB)利回りは11bp低下の1.33%。3カ月 物ロンドン銀行間貸出金利(LIBOR)との差は1.59ポイントと、2月14 日に付けた6カ月ぶりの低水準である0.79ポイントから拡大している。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE