日本株は下げ渋り、米雇用減と円高で輸出一角に売り-機械受注が支え

週明けの東京株式相場は続落して始まっ た後、下げ渋る展開。2月の米国雇用統計で雇用者数が大幅減となり、米景気 の先行き不安が広がったほか、外国為替市場での円高基調も警戒され、採算悪 化懸念からトヨタ自動車やソニー、日産自動車など輸出関連株の一角が下落。 鉄鋼や不動産株も安い。

一方、取引開始前に発表された1月の機械受注統計は市場予想を大幅に上 回った。ファナックなど設備投資関連株の一角に投資資金が向かい、相場全体 を支えている。JTなどの食品株、中国電力など電気・ガス株といった業績安 定度が高いとみられるディフェンシブ業種も堅調。

午前9時23分時点の日経平均株価は前日比38円78銭(0.3%)安の1万 2744円2銭、TOPIXは同2.95ポイント(0.2%)安の1244.82。東証業種 別指数は鉄鋼や不動産、機械など下落は25業種、上昇は保険や銀行など8。

立花証券の平野憲一執行役員は、「外部環境の悪化を背景に、当面は下値 模索の展開が避けられそうにない」と指摘。ただ同氏によると、中長期運用を 手掛ける個人投資家や年金基金などは、業績の安定感が相対的に高く、バリュ エーション面で割安感の強い銘柄への買いを徐々に強めているとし、「こうし た動きが広がるかどうかに注目している」という。

米ダウ指数は昨年来安値、為替は101円台前半場面

米労働省が7日に発表した2月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数 (事業所調査、季節調整済み)は前月比6万3000人減少。減少は2カ月連続 で、減少幅は2003年3月以来で最大だった。ブルームバーグ・ニュースがま とめたエコノミスト予想の中央値は2万3000人増。1月の雇用者数も2万 2000人減と、速報値の1万7000人減から下方修正された。景気不安の高まり を受け、7日の米株式相場は、ダウ工業株30種平均は前日比146.7ドル (1.2%)安の11893.69ドルと、06年10月以来の安値で取引を終了。

7日のニューヨーク外国為替市場では、米雇用者数が予想外に減少したこ とでドルが売られ、円・ドル相場は午前に一時1ドル=101円43銭と、2000 年1月以来の円高・ドル安水準を付けた。ただその後、FRBがターム物資金 入札の規模を当初予定から引き上げるなどと発表したことを受けてドルは買い 戻され、結局1ドル=102円台後半で取引を終えた。10日午前9時過ぎの東京 外国為替市場では、1ドル=102円40銭近辺で推移。

こうした為替の動きは、米国の景気不安とともに日本の輸出関連株には逆 風となり、トヨタや日産自動車、ソニーなど輸出関連銘柄への売り圧力になっ た。ソニーについては、NTTドコモ向けの携帯電話機事業から事実上撤退す ると10日付の日本経済新聞朝刊が伝えている。

機械受注予想は前月比19%増

一方、内閣府が午前8時50分に発表した1月の機械受注は、国内設備投 資の先行指標とされる「船舶・電力を除く民需」(季節調整値)が前月比

19.6%増となった。ブルームバーグ・ニュースが民間エコノミスト36人を対 象にした調査によると、コア機械受注の前月比の予測中央値は2.6%増。予想 レンジは1.5%減から5.7%増だった。機械受注が予想平均を大きく上回った ことを受け、コマツやファナックなど設備投資関連銘柄の一角が高い。

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