ドル100円割れも、スタグフレーションならトリプル安-シティ・城田氏

シティバンク銀行個人金融部門の城田修司 シニアマーケットアナリストは10日、ブルームバーグテレビジョンとのインタ ビューで、米国がスタグフレーション(景気減速下の物価上昇)に陥れば、「株 安・債券安・ドル安」が起こり、米国にとって最悪のシナリオになると語った。 また、ドル売りの流れが続く中、ドル・円は瞬間的に1ドル=100円を割り込む 可能性もあると指摘した。コメントの詳細は以下の通り。

米国の景気後退リスク:

「先週末発表された米雇用統計は2つの意味でかなりショッキングな内容 だった。1つはこれまでサブプライム(信用力の低い個人向け住宅ローン)問題 に直結している建設部門や金融部門の雇用者数が減っていたが、2月に入ると それ以外の小売業などより広範な部門で雇用者が減少し始めた」

「もう1つ、非農業部門雇用者数の3カ月移動平均が前月比でマイナスに なると、ほぼ100%の確率で米国は景気後退に陥っているが、まさに2月は前月 比マイナスに転じており、過去の経験則に照らし合わせてみると、かなり米国 で景気後退リスクが高まっている」

「2006年夏場から昨年末にかけて長短金利の逆転が起こっていたが、米国 の景気サイクルと比べてみると、長短逆転、逆イールドになると、ほぼ1年後 ぐらいに景気が後退するという経験則があり、これも景気後退リスクが高まっ ている証左の1つだと言える」

原油価格など商品価格が上昇し、世界中でインフレ圧力が高まっている中、 「米国がこれだけ積極的に金融緩和を行っていて、米国でもインフレが高まっ てくるのではないかとの懸念がある。景気が後退すると同時にインフレが進行 するスタグフレーションが起こってしまうと、株安・債券・ドル安とトリプル 安になってしまうので、これが米国の最悪のシナリオといえる」

18日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)のポイントとドル相場見通し:

「FOMC声明が1つの大きなポイントになってくる。今度のFOMCで は0.5%あるいは0.75%の利下げというのはもう織り込み済みで、その先どう なるのか、さらにどの程金利が引き下げられるのかをマーケットは見ている」

「これまでのFRBの対応を見てみると、どうもマーケットの後手後手に 回っている印象がある。それがマーケットの金利先安観をさらに強めているし、 ドルを押し下げている。このため、しばらくドル売りという流れは変わらず、 もしかしたら瞬間的にはドル・円が100円を割れる可能性もある」

「今はドル売りという流れで、決して円やユーロに買い材料があるわけで はない。そうした中で消去法的にユーロが買われているという状況なので、対 ドルだと、ユーロはまだ過去最高値を更新する可能性が十分残っている」

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