パイオニア:プラズマパネル生産撤退-今期は150億円純損失に(2)

プラズマテレビ国内3位のパイオニアは7 日、競争激化に見舞われているプラズマテレビ用のパネル生産から撤退、外部 委託に切り替えると発表した。これに伴い今期(08年3月期)に生産設備廃棄 などの減損処理を実施することから連結最終損益は4期連続の赤字に転落する。

次期新製品に搭載するパネルを最後に生産を中止する。これに伴い約190 億円の資産を対象に減損処理。さらに税金費用が20億円増加するため、最終損 益を従来予想の60億円の黒字から150億円の赤字(前期は68億円の赤字)に 下方修正した。最終赤字は4期連続。年間配当は7円50銭と前期の10円から 減配する。

パイオニアは1997年12月に世界で初めて50型プラズマテレビを発売した 先駆メーカー。しかし、価格競争激化に見舞われ、昨秋には液晶大手シャープ との資本提携を通じ同社からパネルを調達して液晶テレビを販売すると発表し、 国内唯一のプラズマ専業メーカーの座から降りていた。パイオニアの撤退で、 国内でプラズマパネルを生産するのは松下電器産業と日立製作所の2社だけに なる。

プラズマパネル関連の従業員はカーエレクトロニクスや、ブルーレイディ スクなどのAV事業に振り向ける。プラズマ生産撤退で、赤字が続いているホ ームエレクトロニクス事業は10年3月期に黒字化を目指すとしている。カーエ レ事業では、カーナビゲーションに重点を置き、中期的に営業利益率6-7% を目指す。提携先のシャープ製の携帯電話「AQUOSケータイ」と組み合わ せたカーナビの開発などにも取り組む。

調達関係の見直し加速

通期業績予想のうち、売上高8000億円、営業利益100億円は変更していな い。第3四半期(07年10-12月)業績発表時の説明によれば、営業利益のう ちカーエレクトロニクスが260億円の黒字となる一方、プラズマを中心とする ホームエレクトロニクスは175億円の赤字の見通し。

パイオニアは現在、子会社パイオニアプラズマディスプレイ(鹿児島県出 水市)、パイオニア・ディスプレイ・プロダクツの静岡工場(静岡県袋井市)、 山梨工場(山梨県中央市)の3拠点でプラズマパネルを生産している。パイオ ニアプラズマディスプレイは、04年にNECから約370億円で買収し、子会社 化した。買収時の従業員数は約1000人だったが、07年3月末は約600人。パ イオニア・ディスプレイ・プロダクツの従業員数は約800人。

テレビ用パネルをめぐっては世界的な供給不足を背景に、調達関係の見直 しが加速。昨年12月には、東芝が松下や日立などとの液晶パネル合弁生産から 手を引き、代わりにシャープからの調達を拡大すると発表。松下は3000億円を 投じ兵庫県姫路市に同パネル工場を建設する。また、ソニーも韓国サムスン電 子との合弁企業だけでなく、シャープからも共同出資を通じてテレビ用液晶パ ネルを調達する。

米調査会社ディスプレイサーチによると、07年10-12月のパイオニアの プラズマテレビ出荷台数は前年同期比39%減と、主要メーカー中唯一減少、シ ェアを同7-9月の4.2%から1ポイント落とした。国内では、07年のプラズ マテレビ市場で3.3%のシェアを持つ3位(調査会社BCN調べ)だが、松下 の68%や、日立の28%から大きく引き離されている。

パイオニアの株価終値は前日比60円(5.0%)安の1151円。

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