JPモルガンの菅野氏:伊藤隆敏氏の副総裁は新味がある-日銀人事案

JPモルガン証券の菅野雅明調査部長は7日、 ブルームバーグテレビジョンのインタビューで、政府が同日午後に提示した日本 銀行の次期総裁・副総裁人事などについて語った。主な発言内容は以下の通り。

政府の人事案の評価について:

「武藤敏郎副総裁の総裁昇格と白川方明元理事が副総裁というのは、メディ ア等で流れていたので、それほどサプライズはなかったが、伊藤隆敏氏の副総裁 というところは今回新味があった。全体的にはバランスの取れた良い人事案では ないか。特に武藤現副総裁はバランスの取れた極めてオーソドックスな、柔軟な 決定をする方で、武藤氏と一緒に働いてきた日銀、以前の財務省の人々からの信 望も厚い」

「白川氏、伊藤氏は、二人とも優秀な日本を代表する金融学者だ。世界的に もこの二人であればどこに出しても恥ずかしくない議論ができると思うので、そ れなりに評価したい」

白川氏について:

「白川氏は基本的に政策畑というか、これまで日銀の金融政策を実際に発案 し、実行してきた。しかも金融市場回りあるいは金融システムの安定化でも活躍 していたオールラウンドプレーヤーだ。極めてオーソドックスな中央銀行員とい うことで、一緒に働いてきた人にも高く評価されている」

伊藤氏について:

「伊藤氏は特に海外で著名で、日本ではインフレターゲット論者でとらえら れることが多いが、実際には金融論の細部にわたり、いろいろな考え方をご存知 だ。英語での発表論文、書物が多く、伊藤氏の書いた書物を教科書として使って いる海外の大学等も多いので、そういう方が副総裁になると、海外とのコミュニ ケーションでも高く評価されると思う」

日銀の金融政策スタンスは変化するか:

「現在の情勢は流動的で、世界経済、日本経済とも下振れリスクが大きくな っている状況下で、しかも日銀が0.5%の政策金利でやっているので、誰がやっ てもそれほど多くの選択肢があるわけではない。むしろ重要なのは3月20日以 降の新しい日銀の指導体制が、現在および近い将来の情勢判断をどうやっていく のか、国民にどのように分かりやすく説明していくのかが課題だ」

民主党が人事案に同意しなかった場合の影響について:

「あってはならないことだし、結局、その場合は政争の具に使われてしまっ たということで、外国人が日本を見る目も厳しくなる。それ以上に日本人として 日銀総裁を政治家が決めることができないとなれば、非常に恥ずかしい事態だ」

--共同取材:松井玲 Editor:Hitoshi Ozawa、Masaru Aoki

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