米地方債相場が反発、入札不成立に伴う高利回りで-グロス氏も購入

米国の地方債相場は今週、週間ベースで6 カ月ぶりの大幅上昇になりそうだ。ウィルバー・ロス氏やビル・グロス氏とい った投資家が、入札方式証券(ARS)での入札不成立急増に伴う地方債の高 利回りに注目していることが背景にある。

免税措置を受ける地方債は2月、月間として少なくとも19年ぶりの大幅安 を記録。課税対象の米国債と比較した利回り上乗せ幅は過去最大に達し、それ が投資家を呼び込んでいる。カリフォルニア州が3月6日に起債した30年物を 含む債券17億5000万ドル(約1800億円)の利回りは5.40%。米国債利回り は4.51%だ。

エンビジョン・キャピタル・マネジメント(ロサンゼルス)で2億1500 万ドル相当の債券運用に携わるマリリン・コーエン氏は「混乱している市場で こそ、利益は得られる」と指摘する。メリルリンチの指数によれば、地方債相 場は先月、4.9%下落した。金融保証会社が保証する地方債への需要が落ち込み、 ARSの入札不成立は過去最悪に達した。

ただ、デフォルト(債務不履行)がめったにない地方債市場での利回り急 上昇は、経営に問題を抱える企業への投資で知られるロス氏や債券ファンド最 大手、米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の最 高投資責任者(CIO)を務めるグロス氏の目を引いた。グロス氏は先週、最 悪の相場となっていた地方債を買い入れたことを明らかにし、ロス氏は利回り

5.5%のカリフォルニア州債などを購入したことを公表した。

米投資会社ブラックロックのマネジングディレクター、ピーター・ヘイズ 氏は「流動性がなく、売り手があふれている状況だったが完全に好転した」と 分析しながらも、地方自治体が人気のないARSに代わる債券を発行すれば、 上昇は失速する可能性があるとも予想する。

米調査会社ミュニシパル・マーケット・アドバイザーズによれば、今週の 相場上昇で最上級格付けの30年物地方債の利回りは15ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)低下し4.86%となった。昨年9月7日の週以来の大幅な 低下だ。対照的に先週は、相場下落がボンド・バイヤー20指数の長期利回りを 45bp押し上げ、1980年2月以来の大幅な利回り上昇となっていた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE