1月の景気一致指数、2カ月ぶり50%下回る-判断を下方修正(2)

1月の国内景気の現状を示す景気一致指数は、 生産関連指標の悪化などが響き、2カ月ぶりに判断の分かれ目となる50%を下 回った。半年程度先の景気動向を示す景気先行指数も、金融資本市場の混乱が 収まらずに金融関連指標の悪化が続いたことなどから、2カ月ぶりに50%を割 り込んだ。内閣府は一致指数について、「このところ一進一退で推移している」 とし、判断を下方修正した。

内閣府が6日発表した景気動向指数(速報)によると、一致指数(DI) は22.2%、先行指数(同)は30.0%、遅行指数(同)は62.5%だった。ブルー ムバーグ・ニュースがエコノミストを対象にした事前調査の予想中央値は先行 指数が30%(26人対象)、一致指数が22.2%(22人対象)だった。先行指数は 12月まで5カ月連続の50%割れだったが、今回、12月分が50%に改定された。

2002年2月に始まった今回の景気拡大局面は、2月で戦後最長の73カ月と なった。しかし、サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン問題に端 を発した米景気の急減速や国際金融市場の混乱、さらには円高・原材料価格の 高騰を受けて日本経済も景気減速の懸念が高まっており、厳しい局面にある。

内閣府・経済社会総合研究所の妹尾芳彦総括政策研究官は発表後の記者説 明で、一致指数を下方修正した理由として、比重が高い生産関連の指標が悪化 していることや、一致指数の動き方が「10月から見ると、交互に50%割れにな っている」ことを指摘した。

また2月は製造工業予測指数が前月比2.9%の低下となっていることに加え て、仮に3月の予測指数2.8%上昇が実現しても、「DI上は、さらにマイナス になる」と述べた。判断の下方修正は07年2月以来。昨年12月までは「改善 を示す水準にある」としていた。

三井住友アセットマネジメントの宅森昭吉チーフエコノミストは発表後、 2月は日経商品指数がプラスに転じることが確定したことや、新設住宅着工床 面積のプラス基調が目先続くことなどから、「先行DIがこの先ずっと悪い状況 が続くことはない」と指摘。 一方、一致指数については「年明け後の景気のも たつきを示すものと言える」と述べた。

宅森氏は、一致指数について2月と3月も50%割れの可能性があるとした 上で、「万一、昨年10月分以降、半年間超にわたり生産関連の系列が下落を続 ける」場合には、いわゆる景気の山谷を判定する「ヒストリカルDIの50%割 れ局面が半年超にわたって続いてしまう可能性もある。景気は昨年10月ごろが 山であったという見方も出よう」と語った。

CⅠ一致指数

景気動向指数には先行、一致、遅行の3指数があり、各指数を構成する指 標が3カ月前と比べて改善した割合を、DI(ディフュージョン・インデック ス)を使って景気の方向性を示す。生産や消費、物価、雇用、金融など景気に 敏感に反応する指標を合成し、50%が景気の転換点の目安となる。

景気動向指数では判断できない景気の力強さやスピードといった量感を示 すコンポジット・インデックス(CI)でみると、1月の一致指数は112.2と 前月の113.0(改定)から0.8ポイント低下した。

内閣府は4月分(6月公表予定)から、景気動向指数の主な判断材料をDI からCIに切り替える。内閣府ではCIを参考指標として公表しているが、先 進各国ではCIを使うのが主流となっている。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE