東京外為(予想):ドルの下落リスク警戒、米雇用控え神経質-102円半ば

週末の東京外国為替市場では一段のドルの 下落が警戒される中、値動きの荒い展開となる可能性がある。早朝の取引では ドル・円相場が1ドル=102円台半ばと約3年1カ月ぶりのドル安水準で推移。 米景気の後退懸念が強まる中、前日の海外市場では信用不安の拡大から欧米株 が下落しており、目先はドル売り・円買いが先行しやすい半面、注目の米雇用 統計の発表を前に、持ち高調整の動きも入りやすく、日中は株価動向を横目に 神経質な取引が予想される。

一方、国内では日本銀行の金融政策決定会合の結果が発表される。世界的 な金融市場の混乱が続き、国内外の景気の先行きが一段と不透明さを増す中、 金融政策は据え置かれる見通し。また、午後には19日に任期満了を迎える福井 俊彦日銀総裁の最後の定例会見が行われる予定で、景気の現状や金融政策につ いてどのような見解が示されるかが注目される。

なお、政府は7日午後1時から衆参両院の議院運営委員会の「合同代表者 会議」で、日銀の正副総裁人事を提示する。衆参両院は週明け11日に相次いで 議運委員会を開き、正副総裁候補の所信聴取を行う。福井日銀総裁の後任には 武藤敏郎副総裁が有力視されているが、山口泰前副総裁などの名前も挙がって いる。

信用不安で株安・ドル安

6日の米株式相場は大幅反落。S&P500種株価指数は前日比2.2%下げて 2006年9月以来、1年半ぶりの安値となった。住宅差し押さえ件数が過去最高 となり、住宅ローン会社ソーンバーグ・モーゲージとカーライル・グループ傘下 のクレジットファンドがデフォルト(債務不履行)通知を受け取ったため、信 用市場での損失が拡大するとの不安が広がった。

また、米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは6日、金 融保証会社(モノライン)のCIFGギャランティの格付けを従来の「AAA」 から「A1」に4段階引き下げたと発表。一方、6日のクレジット・デフォル トスワップ(CDS)市場では、モノライン大手アムバック・ファイナンシャ ル・グループの15億ドルの増資計画が格下げ回避には不十分との見方からリス ク意識が高まり、米欧社債の保証コストが上昇した。

米国の住宅危機を背景に信用不安が広がる中、外国為替市場ではドル安が 進んでいる。6日の海外市場ではドル・円が直近の安値を下抜け、102円台半ば までドルが下落。7日の早朝にかけては一時、102円46銭(ブルームバーグ・ データ参照、以下同じ)を付け、2005年1月28日以来のドル安値を更新してい る。

ドル、対ユーロで連日の最安値更新

一方、欧州中央銀行(ECB)は6日開いた定例政策委員会で、短期金利 の調節手段である短期買いオペ(売り戻し条件付き債券買いオペ=レポ)の応 札最低金利を4%に据え置いた。イングランド銀行も同日の金融政策委員会(M PC)で、政策金利のレポ金利を5.25%に据え置くことを決めた。

注目のトリシェECB総裁の会見では、「中・長期的なインフレ期待をし っかりと抑制することが、政策委員会にとって最優先事項」であり、「現在の 金融政策はこの達成に役立つ」と表明。また、対ドルで進んでいるユーロ高に ついて、トリシェ総裁は、米国の「強いドル政策」を注視している姿勢を示し たものの、ユーロ上昇に対する懸念を表明することは避けた。

トリシェ総裁が市場の利下げ観測をけん制し、ユーロ高についても明確な 懸念を示さなかったことで、市場ではユーロ買い・ドル売りに安心感が広がっ ている。7日早朝の取引では一時、1ユーロ=1.5395ドル(ブルームバーグ・ データ参照、以下同じ)までユーロ高・ドル安が進行。ユーロは連日の最高値 更新となっている。

-Editor:Tetsuzo Ushiroyama、Norihiko Kosaka

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