ECBのトリシェ総裁:インフレに強い「上昇圧力」-記者会見(2)

欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は 6日、金利据え置き決定後の記者会見で、ユーロ圏の金融政策とインフレ、景 気について以下のようにコメントした。ECBは同日、政策金利を4%で据え 置いた。

◎金融政策について

「私が使った言葉がすべてを語っている。金利据え置きは全会一致の決定 だ」

「中期的な物価安定の維持がECBの第一の使命であるとあらためて表明 した。インフレ期待をしっかりと抑制することが、政策委員会にとって最優先 事項だ。これが、中期的な物価安定につながる」

「現在の金融政策スタンスはこの目標の達成に寄与する。当局は金利先物 市場の動きに左右されることはない」

◎為替について

「米大統領や米財務長官などの当局者が大西洋の向こう側で繰り返してい る、強いドルが米国の国益だという発言を強い関心を持って聞いている」

◎市場への流動性注入について

「米国やスイス国立銀行とともに、英国とカナダの中央銀行も含めた枠組 みの中での行動に合意し、2カ月にわたるドル資金供給を開始した」

「必要ならばこの措置をさらに続けると述べてきたが、現時点ではこれ以 上言うことはない」

◎この日の決定について

「最新のデータから、インフレについて短期的に強い上昇圧力および物価 安定に対する上昇リスクがあることが確認された」

「ユーロ圏経済のファンダメンタルズ(基礎的諸条件)は健全だ」

金融市場の「混乱によって生じた不透明感は依然高い」

「中期的な物価安定の維持がECBの第一の使命であることを強調したい」

「今後数週間のすべての動向を注意深く見守っていく」

◎インフレリスクについて

「政策委員会は、インフレについて中期的に上昇リスクがあると判断した」

「さらに、労働市場の需給が引き締まった状態を考慮すると、現在予想さ れているよりも大幅な賃金の伸びが見られる可能性もある」

賃金の動向は「中期的な物価安定を維持するために最も重要だ」

「政策委員会は賃金交渉を特に注意して見守っている」

◎信用市場について

「当面、金融市場の混乱が広範なマネーと与信の総量に大きな影響を与え ている証拠はほとんど見られない」

◎インフレについて

「今後、インフレ率が比較的高い時期がより長期にわたると予想される。 インフレ率は数カ月にわたり2%を大きく超え、低下は緩やかだろう」

◎成長へのリスクについて

「成長見通しの不透明感は異例に高い。下方向へのリスクは引き続き存在 する。金融市場での展開の影響が現在想定されているよりも広範に及ぶ恐れが あることが不透明感の主因だ」

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