米社債コストが上昇-CDS市場はFRBの利下げ効果を反映せず

バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB) 議長が利下げを進めたにもかかわらず、企業の借り入れコストは増大しており、 クレジット・デフォルトスワップ(CDS)市場は社債保証料の値上がりを示 している。

米格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)とムーディー ズ・インベスターズ・サービスの2社がいずれも最上級の格付け「AAA」を 付与している米企業は5社にすぎず、複合企業のゼネラル・エレクトリック(G E)はそのうちの1社だ。

だがGEによる先週の5年債、22億5000万ユーロ(約3570億円)の起債 では、年間の利払いが9カ月前の社債発行に比べ1700万ドル(約18億円)増 えた。多くの企業が同様の苦境に直面している。メリルリンチがまとめた総額 5兆1200億ドル相当の社債に基づくデータによれば、米国債に対する利回り上 乗せ幅は平均2.05ポイントと、少なくとも1997年以後で最大となっている。

米サブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)危機の中で、米 ウォール街の金融機関が用いるいわゆる相関モデルは利下げ効果を反映せず、 変調を示している。ドイツ最大のセメントメーカー、ハイデルベルクセメント の財務を担当するヘンネル・ベトヒャー氏は、「CDS市場は完全に現実をねじ 曲げている」と言う。

サブプライム関連の不履行が増え、債務担保証券(CDO)取引を投資家 が敬遠するようになった昨年後半から問題が生じた。小売り最大手のウォルマ ート・ストアーズやメディア・娯楽大手のウォルト・ディズニーなど125社の CDSに基づくマークイットCDX北米投資適格級指数のCDSスプレッドは 3月4日、過去最大の171ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)に達し た。

バーナンキFRB議長は昨年9月以後、合計2.25ポイントの利下げを実施 し、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を3%に引き下げた。だが、 1兆5000億ドル規模のCDS市場は、こうした借り入れコスト引き下げの試み に反する動きとなっている。

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