日興シティ益子氏:東芝の営業利益は20%改善へ-HD-DVD撤退で

日興シティグループ証券の益子博行アナリスト は6日放映のブルームバーグテレビジョンのインタビューで、東芝が次世代DVD (デジタル多用途ディスク)の「HD-DVD」事業から、また三菱電機が携帯電 話事業からそれぞれ撤退を決めたことなどについてコメントした。

同氏は、東芝のHD-DVD撤退を受けて同社の投資判断を「ホールド」から 「買い」に引き上げた。三菱電の投資判断は「買い」を据え置いている。インタビ ューは4日に収録した。益子氏の主な発言は次の通り。

東芝の投資判断引き上げの要因は:

「HD-DVD撤退は非常にポジティブ。最大の赤字事業がなくなることで、 来期の営業利益は20%程度押し上げられるだろう。HD-DVD陣営でリーダー だった東芝が、その立場を乗り越えて撤退を決断したのは評価できる。西田厚聰社 長が就任以来進めてきた選択と集中を中核事業でも決めたという意味で評価してい る」

メモリー市況の動向:

「短期的にはNAND型フラッシュメモリーの価格が一時的に上がる局面があ るだろう。1月から価格が下げ止まっていることと、春商戦の需要が一時的に出る ので、一時的な反転はある。ただし、中期的には大容量品価格の下げが加速する。 ノートパソコンでフラッシュメモリーの採用が進んでいるが、こうした端末は需要 を喚起する前に値下げを誘発するため、08年は値段が下がる局面にある時期と言 える」

半導体事業で1兆7000億円の設備投資を打ち出した。シェアを上げられるか:

「大規模投資をしないとシェアを維持できない。今回の大型投資の決断は、市 場で競争しトップを目指すからには必要なことだ」

もう1つの主力である社会インフラ事業の今後は:

「原子力発電案件の収益効果は10年以降に本格化するとみている。それまで は、送電や変電といったネットワークの更新や新規需要が業績をけん引する」

中期目標は:

「会社の目標は、10年3月期の営業利益4000億円。今期の計画が2900億円 で、3000億円弱を目指す会社だったのが、HD-DVD撤退で3500億円を狙える 会社に大きく変わった。4000億円に達するには、フラッシュメモリーを中心とす る半導体の収益をいかに引き上げるかが最大のファクターになる」

三菱電機の携帯電話事業撤退について:

「業績と事業の両面で評価する。業績面では、来期の利益を2%ほど押し上げ るだろう。来期は1けた増益と考えているので、2%の意味は大きい。事業面で は、これまでも固定費削減を進めてきたが、端末の販売の仕組みが変わり市場が縮 小する懸念がある中で、これ以上固定費を削減していくのは難しい状況。この段階 で撤退を決断したことはポジティブだ」

三菱電機は選択と集中がまだ必要か:

「低採算で残っているのは液晶パネルや家電だが、全体の業績面に大きな影響 は与えない。ただ、ここからトータルで営業利益率を5%まで引き上げるには、こ れらの事業の選択も必要になるだろう」

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