東京外為:ドル小動き、米材料控え動意薄-103円前半、下落リスク警戒

午前の東京外国為替市場ではドル・円相場 が1ドル=103円前半で小動き。米景気減速懸念や信用不安を背景に引き続きド ルの上値は重いものの、米国時間に地区連銀景況報告(ベージュブック)や経 済指標など注目材料を控え、積極的な売買は手控えられている。

中央三井信託銀行総合資金部の川辺元調査役は、きのうは米株市場や米国 債市場で悲観的な見方が広がった後、相場が戻しており、ドル・円もきのうの 東京時間と同じレベルなので、きのうほどフローが出ていないと語る。ただ、 「米経済には厳しい見方が出ており、それをもう少し織り込んでいく形になる のではないか」といい、ドル・円のリスクは引き続き下方向にあると指摘する。

もみ合い相場

1ドル=103円台前半で早朝の取引を開始したドル・円は、その後も同水準 でもみ合いが続き、午前の値幅は103円50銭(ブルームバーグ・データ参照、 以下同じ)から103円28銭と30銭未満となっている。

また、ユーロ・円も1ユーロ=157円台前半で小動き。ユーロ・ドルも1ユ ーロ=1.5200ドル付近でもみ合う格好となっている。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマン外国為替部の久保信明バイスプレジデン トは、米景気の悲観論が続く中、ドルが売られやすい基調が残る一方、前日の 米国株が引けにかけて値を戻したことで「円全面高の勢いが多少落ち着いてい る感がある」と指摘する。

一方、朝方発表された日本の法人企業統計季報では、全産業の設備投資額 が前年同期比7.7%減少と、事前予想を大幅に下回った。ただ、米景気の動向が 注目となる中、為替市場の反応は限られた。

ドルの上値が重い

4日の海外市場では、バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長が 住宅市場に対して厳しい認識を示したことなどを受け、ドル売りが先行。また、 米国株の下落を背景にリスク回避に伴う円買いも強まり、ドル・円は一時、102 円66銭までドル安・円高に振れた。

しかし、金融保証会社(モノライン)大手の救済計画が進展しているとの 報道を受け、米国株は引けにかけて下げ幅を縮小。米債券相場は下落(利回り は上昇)し、ドル・円は103円台を回復した。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランドのヘッド・オブFXストラテジ ー・ジャパンの山本雅文氏は、米景気の後退懸念が強い中、前日の米国の反発 も一時的なものという感じがすると指摘。また、ドル・円についても「103円台 後半で何度も抑えられている状況で、若干重い状況が続いている」と説明する。

一方、5日の東京株式相場は前日終値を挟んでもみ合っており、為替市場 同様、動意に乏しい展開となっている。

経済指標で米景気悪化確認か

ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査によれば、この日 米供給管理協会(ISM)が発表する2月の非製造業景況指数は47.3と1月の

44.6から改善するものの、2カ月連続でサービス業活動の拡大と縮小の境目で ある50を下回ると予想されている。

また、給与明細書作成代行会社のオートマティック・データ・プロセッシ ング(ADP)エンプロイヤー・サービシズが発表する2月の米民間部門の雇 用者数は前月比1万8000人増と1月の12万6000人増から大幅に伸びが鈍化す る見通しだ。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランドの山本氏は、「雇用については 非常に少ない伸びが予想されており、少し下振れただけでマイナスとなる可能 性もある」と指摘。ISM指数も50割れが見込まれており、「米国の景気の悪 さが再確認され、ドルにとってはネガティブ」な材料になると予想している。

そのほかには、この日は米連邦準備制度理事会(FRB)がベージュブッ クを公表する。厳しい景気判断が示されれば、今月18日の米連邦公開市場委員 会(FOMC)に向け、大幅利下げを織り込む動きが強まる可能性もあり、午 後の取引でもドルの上値が重い展開が続きそうだ。

-Editor:Tetsuzo Ushiroyama、Norihiko Kosaka

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