債券は堅調、法人季報下振れでGDP下方修正観測―株軟調も支え(2)

債券相場は堅調(利回りは低下)。朝方に発 表された昨年10-12月期の法人企業統計調査が市場予想を大幅に下回った。こ のため、市場では高い成長率だった国内総生産(GDP)改定値が下方修正さ れるとの見方が強まり、買いが優勢となった。

AIG投信投資顧問ポートフォリオマネジャーの横山英士氏は、「法人企業 統計の数字がかなり弱かったため、市場はGDP改定値が下方修正されると見 込んだため、円債相場は堅調だった。米国市場の動きを受けて、日経平均株価 が弱含みの展開だったことも、買いを誘った」と説明した。

東京先物市場の中心限月3月物は、前日比10銭高い138円54銭で寄り付 いた。いったん138円47銭まで伸び悩んだが、その後は徐々に上げ幅を広げ、 138円69銭まで上昇した。結局は21銭高い138円65銭で午前の取引を終えた。

日経平均株価は小幅安。前日比27円87銭安の1万2964円41銭で引けた。 一時は上昇に転じる場面があったものの、上値は重かった。

法人企業統計は市場予想を大幅に下回る

昨年10-11月期の法人企業統計調査は、ソフトウエア投資を含む全産業の 設備投資額は前年同期比7.7%減少した。ソフトウエアを除くと同7.3%の減少。 3期連続の減少でマイナス幅は拡大した。ブルームバーグ・ニュースが調査し た予想中央値は、全産業設備投資額が同2.1%減、ソフトウエアを除いたベース では同3.4%減だった。

トヨタアセットマネジメントのシニアストラテジスト、浜崎優氏は、「債券 はしばらく底堅い展開になりそう。昨年10-12月期の法人企業統計季報は弱め の数字となり、10-12月期のGDP2次速報値で設備投資は下方修正されるだ ろう」と分析している。

市場では、このほかにも、「弱い数字。経済指標面だけでは素直な買い材料」 (DIAMアセットマネジメントの山崎信人エグゼクティブファンドマネジャ ー)との指摘があった。

現物債市場では、新発10年物の290回債利回りは前日比1ベーシスポイン ト(bp)低い1.38%で取引を開始。その後は1.38-1.39%の狭い値幅で取引さ れて、1.385%で引けた。

米債は10年中心に下落、株価も下落

米国債相場は10年債を中心に下落。金融保証会社(モノライン)、アムバ ックの再編計画が進展しているとの観測から、安全な投資先としての米国債需 要が弱まり、売りが優勢となった。

キャンター・フィッツジェラルドによると、10年債利回りは前日比6bp上 昇して3.61%程度。2年債利回りは前日比1bp上昇し1.65%。一時は1.495% と、2004年3月以来の低水準を付けた。

一方、米株式相場は下落。金融株や商品株が売られた。バーナンキ米連邦 準備制度理事会(FRB)議長が金融機関に対して住宅ローン元本の削減を求 めたほか、原油や金、銅などが最高値から反落したことが手掛かりとなった。

ただ、米金融情報局(CNBC)がモノライン大手アムバック・ファイナ ンシャル・グループの救済計画は進展していると報じたことが好感され、引け 前1時間で相場は値下がり分を縮小した。

(債券価格)                           前日比      利回り
長期国債先物3月物         138.65      +0.21       1.539%
売買高(億円)             21204
10年物290回債            100.13                  1.385%(-0.005)

--共同取材:池田祐美 Editor:Hidenori Yamanaka,Tetsuzo Ushiroyama

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