ナノキャリアがマザーズに新規上場、買い気配で開始-抗がん剤研究

ミセル化ナノ粒子技術を応用した医薬品、 抗がん剤の研究・開発を行うナノキャリアが5日、東証マザーズ市場に新規株 式公開(IPO)した。公募価格2万円で差し引き3000株の買い気配で開始し た。

ブックビルディングの仮条件は2万-2万3000円。公募価格はこの下限に 当たる2万円で決定した。ただ、マーケット心理は公募価格決定時より改善し ており、安く決まった株価は買いのチャンスと判断した投資家が買いを入れて いるようだ。

ミセル化ナノ粒子の技術はナノテクノロジー(ナノは10億分の1メートル) と高分子化学を融合させたもの。粒子の大きさは赤血球や血小板、大腸菌など と比べて小さく、ウィルスの大きさ程度。粒子の内部に薬品を封じ込めること で、血中に長く留めることができ、薬の効き目を高められるという。

複数の製薬会社と提携して抗がん剤を開発している。日本化薬と共同開発 中の抗がん剤は07年11月から第2段階の臨床実験を開始した。

08年3月期の業績予想は売上高が前期比2.6倍の2億6800万円に膨らむ見 通し。ただ、薬剤の開発や臨床試験などの費用がかさみ、営業損失は前期の7 億1700万円から11億5600万円と、赤字幅が拡大する見通し。上場で調達する 資金は6億円弱で、「抗がん剤などの研究開発費に充てる」(同社社長室・松 田拓也室長)という。

上場に際して3万株の公募と7950株の売り出し(オーバーアロットメント を含む)実施した。主幹事は野村証券。

IPOは再び人気化へ

かざか証券・市場調査部の高氏康雄アナリストは4日付の投資家向けのメ モで、3月前半のIPOはインターネット関連や携帯電話向けコンテンツ配信 企業など「成長性という面で注目される企業があり、人気が徐々に回復に向か うだろう」との見方を示す。

6日にはインターネット技術を活用したマーケティング業を手掛けるネッ トイヤーグループ、18日には携帯電話向けコンテンツ配信などを行なうアクセ ルマークなどがそれぞれマザーズに新規上場する予定。

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