NY外為:円続伸、対ドルで3年ぶり高値圏-銀行の損失拡大観測で

ニューヨーク外国為替市場では円が対ドル で小幅ながら6日続伸。3年ぶりの高値圏で推移した。住宅ローン関連証券の 評価損が拡大するとの思惑を受け、低金利の日本で資金を調達し、高金利通貨 で運用するキャリー取引を解消する動きが優勢になった。

バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は金融機関に対し、住宅 ローン元本の削減を呼び掛けた。これをきっかけにキャリー取引の巻き戻しが 強まり、円はこの日の高値を付けた。その後、米株式相場が下げ渋ったため、 円は伸び悩んだ。ドルは対ユーロで最安値近辺で推移した。米連邦公開市場委 員会(FOMC)が18日の定例会合で政策金利を0.75ポイント引き下げ、

2.25%に設定するとの観測が根強い。

マン・グローバル・リサーチのシニア通貨アナリスト、マイケル・マルピ ード氏(シカゴ在勤)は「主な材料はまだリスク回避だ。それが円高につなが っている」と指摘した。

ニューヨーク時間午後4時現在、円は対ドルで1ドル=103円33銭と、 前日の103円49銭から小幅に上昇した。前日には一時、102円62銭と、 2005年1月28日以来の円高・ドル安水準を付ける場面があった。対ユーロで は1ユーロ=157円18銭と、前日の157円35銭から強含んだ。ドルはユー ロに対し、1ユーロ=1.5211ドルと、前日の1.5204ドルからほぼ変わらず。 前日は一時、1.5275ドルと、1999年のユーロ導入以来の最安値を更新した。

バーナンキ議長は「元本の減額によって住宅保有者の持ち分を増やすこと は、延滞や差し押さえを防ぐために、より効果的かもしれない」と指摘した。

コーンFRB副議長は上院銀行住宅都市委員会での証言で、「米金融業界 は深刻な問題に直面している」と述べた。

銀行の損失

2007年初頭以来、約45の金融機関が1810億ドルの評価損や不良債権の 引当金を計上している。S&P500種株価指数は一時1.8%安となったが、

0.3%安まで下げ渋って終えた。金融保証会社(モノライン)大手アムバッ ク・ファイナンシャル・グループの救済計画が進展しているとの報道が買いを 誘った。

米2年債利回りは一時1.495%と、独2年債利回りを約1.5ポイント下 回った。シカゴ商品取引所(CBOT)のフェデラルファンド(FF)金利先 物相場の動向によると、0.75ポイントの大幅利下げの確率が依然として高い。

クレディ・スイス・グループの通貨ストラテジスト、ダニエル・カッツィ ブ氏は「米国の利回りはほかの先進国の利回りに比べて非常に急速に低下して おり、それがドル売り材料になっている」と述べた。

豪ドルの天井感

ICEフューチャーズのドル指数は73.664と、前日に付けた過去最安値

73.354から持ち直した。前日はドル安を材料に、原油と金が過去最高値を更 新した。

オーストラリア・ドル は米ドルに対し下落。オーストラリア準備銀行 (RBA)のスティーブンス総裁が個人消費に減速の兆しがみられると指摘し たことが売りを誘った。RBAは4日に開いた政策決定会合で、政策金利を

0.25ポイント引き上げ、7.25%に設定した。豪ドルは1豪ドル=92.69米セ ントと、前日の93.96セントから下落した。2月28日には94.98セントと、 1984年以来の高値水準を付けていた。

ティム・トゥーイ氏らゴールドマン・サックスのアナリストは4日付のリ ポートで、豪ドルが「天井を付けた可能性が高い」と指摘。「長期的な見通し を懸念している」との見解を明らかにした。

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