午前の日本株は下落、募るEPS低下への懸念-輸出や電力株が弱い

午前の東京株式相場は下落に転じた後、日 経平均株価は100円以上下げる場面が見られた。米国景気の減速や円高、原油 高を受けて企業業績の先行きに対する懸念が根強い。トヨタ自動車やコマツな ど輸出関連の一角が安く、銀行株も軟調。燃料コスト上昇への警戒から、電 気・ガスは東証1部の業種別下落率で首位となっている。

SATOアセットマネジメントの佐藤博社長は、「米景気減速や円高、原 油高騰による原材料高などが予想していたより悪化しており、株価はまだすべ ての悪材料を吸収しきれていない」と指摘。佐藤氏によると、中間決算時に 960円程度だった日経平均の1株利益が、第3四半期を終えた段階では900円 程度まで低下、「来期は0-5%程度の減益もありうる」という。

午前10時28分時点の日経平均株価は、前日比53円9銭(0.4%)安の1 万2939円9銭、TOPIXは8.70ポイント(0.7%)安の1262.45。東証1部 の売買高は概算で6億5339万株。値上がり銘柄数は414、値下がり銘柄数は 1183。

FRB議長講演なども控える

外国為替市場では円高の勢いがやや一服し、東京時間午前は1ドル=103 円台前半と、昨日の一時102円台の動きと比べると落ち着いた動き。朝方は輸 出関連株に高くなるものが目立ったものの、トヨタ自動車をはじめとして、買 い一巡後は次第に下落となる銘柄が増加している。TOPIXに続いて、日経 平均も前日比マイナスに沈んだ。

日興コーディアル証券の西尾浩一郎マーケットアナリストは、「企業が第 3四半期決算を終えた段階で見直した前提為替レートは1ドル=105円。今期 を乗り越えても、来期の業績の不安感は払しょくできない」と話す。米国時間 4日にはバーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演、5日には米 供給管理協会(ISM)の2月の非製造業景況指数などを控え、輸出関連や銀 行に対して積極的に買い向かう動きは限定されている。

米供給管理協会(ISM)が3日に発表した2月の製造業景況指数は48.3 (前月50.7)に低下した。ただ、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノ ミスト予想中央値48.0は若干上回った。

また、半導体最大手の米インテルは3日、08年1-3月(第1四半期)の 粗利益率見通しを約54%とし、従来予測していた約56%から引き下げた。新 光電気工業などパッケージ関連株は小安い。

電気・ガス株が安い

インフレ懸念による代替投資先の魅力向上や米国がソマリア空爆を実施し たとの報道も支援材料となり、3日のニューヨーク(NY)原油先物相場は一 時バレル当たり103.95ドルまで上昇し、最高値を更新した。大手商社株など は利益上乗せ期待で上昇する一方、原油価格の上昇がコスト高につながる電 気・ガスや化学などは下落している。「化学株はコスト高を価格転嫁できず、 第3四半期業績で下方修正が目立った」(日興コーデ証の西尾氏)とされてお り、企業業績に与えるマイナス面が警戒されている。

パイオニアが大幅高、エーザイ安値

個別では、プラズマテレビ用のパネル生産から全面撤退する方向で最終調 整に入ったと4日付の日本経済新聞朝刊が報じたパイオニアが急騰。米投資フ ァンドのサーベラスが、1株325円で株式を買い増すあおぞら銀行も急伸。

半面、買収した米製薬企業の買収関連費用が想定より多く、足元の業績を 悪化させることが明らかになったエーザイが2年超ぶりの安値。09年1月期利 益が減益計画となった積水ハウスが急落。2月の既存店売上高が前年同月比 11%減と落ち込んだポイントも売られている。

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