米ゴールドマンが07年もM&A業務で首位-「黄金時代」は終わりか

米投資会社コールバーグ・クラビス・ロ バーツ(KKR)は昨年、テキサス州の電力会社TXUを買収。買収先の資産 を担保に買収資金を調達するレバレッジド・バイアウト(LBO)としては過 去最大規模だった。その後、英ドラッグストアチェーンのアライアンス・ブー ツや米クレジットカード決済処理のファースト・データの買収に矢継ぎ早に乗 り出した。

ブルームバーグのデータによれば、KKRが手掛けた買収はウォール街に およそ2億5000万ドル(約260億円)のM&A(企業の合併・買収)助言手数 料をもたらした。KKRのこの3つの案件すべてで買い手か売り手の助言を引 き受けたゴールドマン・サックスが2007年、4年連続でM&A手数料収入で業 界トップの座を維持した。

KKRの共同創業者、ヘンリー・クラビス氏はファースト・データ買収を 発表した2週間後の07年4月19日、ニューヨークのホテルでの企業幹部を対 象にした会合でプライベートエクイティ(PE、未公開株)投資会社にとって 「黄金時代」だと言明した。だが、その後に続くのは暗黒時代かもしれない。

世界の投資銀行は07年、過去最高の424億ドルのM&A助言手数料を稼い だ。総額4兆500億ドル規模のM&Aに対する報酬だが、その64%は1-6月 期のものだ。ブルームバーグのデータによれば、手数料収入の年間伸び率は 21%に達したが、7-12月期は前期比44%減となった。

金融機関別の年間収入はゴールドマン・サックスが39億3000万ドル。2 位の米モルガン・スタンレーが32億3000万ドル、3位のシティグループが29 億ドルとなった。

ブームの終わり

M&Aブームは昨年8月に終わった。米サブプライムローン(信用力の低 い個人向け住宅融資)関連損失の広がりに伴い、M&Aに必要な高利回り・高 リスク債務に対する投資家需要が落ち込んだからだ。9月にはKKRとゴール ドマンが高級オーディオシステムを生産する米ハーマン・インターナショナ ル・インダストリーズを80億ドルで買収する計画を取り下げた。年末までに撤 回された案件は、過去最高の総額8650億ドル相当に上った。

UBSのM&A責任者、ピエロ・ノベリ氏は、20億-30億ドルを上回るL BO案件が消えてしまったと述べた上で、PE投資の鈍化は今年のM&A市場 全体の規模を最大20%縮小させるとの見通しを示した。

モルガン・スタンレー投資銀行部門のロバート・キンドラー副会長も同じ 見方だ。「特にPE投資不在と信用・株式市場が全般的に不透明なため、M&A の規模が大きく低下する可能性が高い」のだという。

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