NTT株が反発、固定通信の下げ止まり期待-CS証は買い判断(3)

通信国内最大手NTTの株価が3営業日ぶ り値を上げ、一時前週末比2万2000円(4.9%)高の47万6000円まで反発し た。固定通信部門の減益傾向下げ止まりへの期待感で朝方から堅調に推移。午 前の取引で日経平均採用225銘柄中、丸井グループとともにわずか2つしかな かった上昇銘柄だっただけに、午後に入って買いの動きが加速した。終値は同 1万5000円(3.3%)高の46万9000円。

2月29日の取引終了後に発表した事業計画で、減少を続けてきたNTT 東日本、西日本の営業利益合計が来期(2009年3月期)下げ止まるとの見通し を示した。クレディ・スイス(CS)証券が投資判断を「中立」から「買い」 に引き上げたことも、株価堅調の要因だ。

NTT東西の営業利益は03年度に計1730億円だったが、固定電話契約の 減に加え、光ファイバー顧客獲得のための販促負担や投資の増加から一貫して 減少しており、今期は前期比59%落ち込む見通し。ただ来期は、次世代通信網 (NGN)と銘打ち、高画質映像などを配信できる有料オプションを導入して 顧客獲得に努めるほか、販売体制の効率化なども進み、今期見込み比36%増の 450億円と下げ止まるという。

PBRも1倍割れ

CS証の早川仁アナリストは2月29日夜のリポートで、「長く低下が続 いた固定通信事業の利益水準の底が確認された」と評価。NTTの株価純資産 倍率(PBR)が1倍を割っており「値ごろ感から目先強含む可能性がある」 と述べた。

事業計画によると、来期の光ファイバー顧客の純増目標は340万件。今期 も340万件を計画していたが、獲得ペースの鈍化から同日付で290万件に下方 修正。この結果、前期比で加速する形になる。

野村証券金融経済研究所の増野大作アナリストは3日朝発表のリポートで、 下方修正に伴い、光ファイバー顧客獲得費は当初計画よりも減少するはずだが、 今期の利益計画は変更されていないことから、「今期のNTT東西の利益は会 社計画を上回る可能性があろう」と指摘している。

340万件達成に課題も

ただ増野氏は、今期の状況からして来期の純増340万件の達成は難しいと の見方も示唆。この点に関しては三菱UFJ証券の森行眞司シニアアナリスト も3日のリポートで、来期はNTTが340万件純増達成のために、「獲得コス トが積み増される可能性も否定できない」と指摘。「現段階で来期業績の本格 的な好転は期待しづらい」との認識を示した。

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