大田経財相:景気回復の判断は変わらず-生産の持続的下落ない(2)

大田弘子経済財政政策担当相は29日午前の 閣議後会見で、経済産業省が28日発表した1月の鉱工業生産指数について、「予 測指数以上にマイナスになり、この点で十分な注意が必要だ」とする一方、「在 庫面からの下押し圧力は小さい。生産が持続的に落ちていく状況ではない」と 強調した。その上で、「回復テンポは緩やかになっているが、景気回復の基調が 続いているとの景気判断には変わりない」との認識を示した。

雇用情勢については、総務省がこの日発表した1月の完全失業率(季節調 整済み)が3.8%と前月から横ばいとなったことなどを受け、「雇用の改善に足 踏みが見られる状況が続いている」と述べた。ただ、経財相は、完全失業者が 前月比で2万人増加し、雇用者が23万人減少していることに触れ、「内容はあ まり良くない」との見解も示した。

一方、総務省が同日発表した1月の全国の生鮮食品を除くコアCPI(消 費者物価)が前年同月比0.8%上昇したことについては、「原油価格と食品価格 でその上昇の内訳をほとんど説明できる」と述べ、「物価の動向は先月から変わ っていない」と語った。その上で、「デフレ脱却に向けた歩みは続いているが、 足踏みしている」との認識をあらためて示した。

また、内閣府が出しているコアCPIから石油製品とその他特殊要因を除く、 いわゆるコアコアのCPIは、前年同月比0.2%の上昇と昨年12月から変わっ ていないことを明らかにした。

1月の消費関連指数は堅調

さらに、総務省が同日発表した1月の2人以上の世帯の消費支出について は、「比較的順調な数字だった」と述べ、経産省が28日に発表した商業販売統 計でも小売販売額が前月比3.8%増加したことに触れ、「1月の消費は堅調に推 移しているとみている」と指摘。一方で、消費の強さについては物価上昇や消 費者心理の悪化などがあることから「決して強くない。十分に注意が必要だ」 とも語った。

大田経財相は米国経済について「減速しており、懸念される状態」とした 上で、「日本の輸出にどう影響が出るか、懸念しながら見ている」と述べた。

外国為替市場で1ドル=104円台とドル安が進行していることについては、 「為替についてのコメントは基本的に控えたい」と断った上で、「アンケート調 査では日本企業の損益分岐点が106円と、平均的にはなっているので、それを 上回る円高水準になるとどういう影響が出てくるのか、いろいろな点をきめ細 かく見ていかなければならない」と警戒感を示した。

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