米大統領:国内景気は減速だが、リセッションには向かっていない

ブッシュ米大統領は28日、同国経済に ついて、リセッション(景気後退)入りの瀬戸際との見方には異議を唱えつつ も、減速していることは「疑いがない」と語った。

大統領はこの日、ホワイトハウスでの記者会見で「勤勉な米国民が私の 関心事であるから、景気について懸念している」とした上で、「米景気がリセ ッションに向かっているとは思わない」と述べた。

また議会に対し、不動産投機家や無謀な貸し手を救うために動くのでは なく、住宅所有者の差し押さえ回避を支援するための法案を早急にまとめるよ う要請した。

秋に大統領選挙を控え、国民の間では景気減速と住宅不況がイラク戦争 を抑えて主要な関心事となっている。景気見通しが投票の行われる11月まで 引き続き暗いものであれば、現政権の共和党候補者は苦戦を強いられそうだ。

ブルームバーグが今月行ったエコノミスト調査によると、米経済がリセ ッション入りする確率は50%と、1カ月前の調査の40%から上昇。加えて、 政府発表の経済指標は7年目に入っている現在の景気拡大が危険にさらされて いることを示す内容となっている。

ブッシュ大統領は、政府と議会が協力してまとめた1680億ドル(約17 兆6000億円)規模の景気刺激策について、その効果を一定期間見極めた上で、 第2弾の対策に動きたいとの意向を表明した。「われわれは確実に対応を進め ており、現在は先にまとめた刺激策が実際に成果を挙げるかどうか、見極める 段階だ」と語った。

また、同政権は引き続き「強いドル」政策を支持しており、ドル相場は 米国経済の成長を反映していくことになるとの考えを示した。ドルは1ユーロ =1.5151ドルと、1999年のユーロ導入以来、最安値を付けている。

ブッシュ大統領は「われわれは強いドル政策を信頼しており、米国経済 のファンダメンタルズ(基礎的諸条件)は成長に向かうのに良好な状況にある と確信している」と述べた。その上で、「ドル相場は米国の成長持続能力を反 映するものとなろう」と指摘した。

住宅市場の危機については、米連邦住宅局(FHA)の権限強化と、米 住宅金融のフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)とファニーメイ(連邦住 宅抵当金庫)の監督強化を図る法案の成立を議会に求めていく考えをあらため て強調した。

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