米AIG10-12月期:過去最大の赤字-CDS評価損111億ドル(3)

保険最大手の米アメリカン・インターナシ ョナル・グループ(AIG)が28日発表した2007年10-12月(第4四半期) 決算は、四半期ベースとしては株式公開以来で最大の赤字となった。確定利付き 証券に絡む保証で111億ドル(約1兆1630億円)の評価損を計上したことが 響いた。同社の株価は時間外取引で下落した。

第4四半期の純損失は52億9000万ドル(1株当たり2.08ドル)と、前 年同期の34億4000万ドル(同1.31ドル)の黒字から損益が悪化した。資本 損失や一部デリバティブ(金融派生商品)の評価額見直しに伴う影響を除くと、 1株損失は1.25ドルとなった。ブルームバーグ・ニュースが調査したアナリス ト17人の予想平均では1株当たり69セントの黒字が見込まれていた。

AIGは第4四半期に、同社が売却したクレジット・デフォルト・スワップ (CDS)の評価損として税引き前ベースで111億ドルを計上した。サブプラ イム(信用力の低い個人向け)住宅ローン関連部門を抱える同社は、ここ四半世 紀で最悪の住宅市場低迷を背景に、年内に追加評価損を計上する見通しを示した。

マーティン・サリバン最高経営責任者(CEO)は発表文で、「AIGの07 年の業績は明らかに不満足な内容だった」と語った上で、「米住宅ローン市場と 信用市場の両方の悪化がわれわれの事業の一部に大きく響いた」と説明した。

AIGは、CDSポートフォリオの実現損失が四半期業績に「重大な」影響 を及ぼす可能性があると初めて表明した。ただ、CDSの未実現損失の一部は時 間がたてば解消されるとの見方も示した。

第4四半期決算は、AIGの住宅ローン信用保険部門であるユナイテッド・ ギャランティの営業損益が3億4800万ドルの赤字に悪化。前年同期は2700万 ドルの黒字だった。

カリフォルニア州で起きた山火事に関する支出は約1億7500万ドルだっ た。

主力の米商業保険部門は、保険金支払いの減少を受けて、営業利益が前年同 期比7.9%増の16億4000万ドルだった。保険販売は56億5000万ドルと、 前年同期を4.3%下回った。

AIGが最後に赤字となったのは02年第4四半期で、純損失は1億380 万ドルだった。ただ、00-05年の決算はその後修正されている。

AIGの株価は時間外取引で一時、2.9%安の48.76ドルに下落。決算発 表前の通常取引終値は前日比2.10ドル(4%)安の50.15ドルだった。