ソネットEが高値挑戦中、ゲームポットにTOB-TOPIX反映へ

ソニーグループのインターネット接続会社 ソネットエンタテインメント株が小幅ながら3日続伸。28日に、持ち分法適用 会社でオンラインゲームを運営するゲームポットに対しTOB(株式公開買い付 け)を実施し、完全子会社化すると発表。ソネットEが今後の利益成長ドライバ ーと位置付けるポータル(玄関)事業の強化につながるとの見方が出ている。午 後2時18分時点では東証1部の約8割が下落する中で、ソネットE株は前日比 1000円(0.2%)高の45万6000円と堅調推移。

ソネットE株の年初来騰落率はプラス42%で、同期間におけるTOPIX のパフォーマンス(マイナス11%)を大きく上回る。特に1月下旬以降は、足 元までほぼ一本調子で水準を切り上げ、上昇トレンドが鮮明化。昨年10月に付 けた昨年来高値(49万8000円)をうかがう動きにある。08年3月期通期業績は 2けた増収増益を計画するなど収益環境が良好な上、1月17日付で東証マザー ズから1部に上場市場を変更したことに伴い、きょうの終値をもってTOPIX 構成銘柄に組み入れられるため、需給面での追い風も吹いた。

みずほインベスターズ証券の須山弘之アナリストは、今回示されたゲームポ ットの完全子会社化について、「ソネットEが強みとするキャラクタービジネス と、グループ会社との連携により有力コンテンツに育ったオンラインゲームを、 これまで以上に密に連携させることで、ポータル事業の成長を目指す明確な戦略 が読み取れる」と評価した。

TOB価格は、ゲームポットの普通株式1株に付き11万円に設定する。T OBの期間は29日から4月11日までの30日間。ゲームポットの27日の株価終 値6万8000円との比較では62%のプレミアムを付けた額となる。買い付け総額 は約77億円を見込む。ゲームポットの親会社アエリアは同日、TOBに賛同す る声明を発表した。ソネットEは28日時点で、ゲームポットの発行済み株式総 数の25.03%を所有し、持ち分法適用会社としている。

中核戦略の一環、アジア開拓で協力も

今回発表したTOBの狙いについて、ソネットEでは「オンラインゲームを ネットワークエンタテインメント事業の中核に位置付ける戦略の一環」(経営企 画部・広報IR課の上野敬之マネージャー)としている。ソネットEとゲームポ ットは2006年10月に資本業務提携を発表。その後、両社でオンラインゲームを 共同開発するなど関係を深めてきた。将来的には「韓国や中国などアジア市場の 開拓でも協力していきたい」(上野氏)という。

ゲームポットは、海外で開発運営されているオンラインゲームの中から、日 本市場に適合するものを選定し、ライセンサーからライセンス許諾を得て、一般 顧客(エンドユーザー)向けにムサービスを展開している。韓国企業からライセ ンスを得て運営する、3Dゴルフゲームの「スカッとゴルフ パンヤ」が主力。 パンヤは韓国語でナイスショットを意味する。

ゲームポット株は、TOB価格にさや寄せする形で買い進まれており、スト ップ高(値幅制限の上限)に当たる前日比5000円高の7万3000円での買い気配 が続いている。TOB成立後に、ゲームポットは札証アンビシャスを上場廃止に なる見通し。