日経平均下げ幅は300円超、米景気懸念と円高で全面安-信用懸念も

午前の東京株式相場は一段安となり、日 経平均株価の下げ幅は300円を超えた。米国で景気後退懸念が高まったほか、 1ドル=104円台への円高進行から輸出関連株に中心に東証1部33業種はすべ て安い。米地方銀行の破たん警戒による信用収縮懸念で銀行や保険など金融株 が売られたほか、不動産株指数は東証1部の業種別下落率で1位となっている。

大和証券SMBCエクイティ・マーケティング部の高橋和宏部長は、「米 国で利下げ打ち止め感や企業業績への期待が高まるかどうかは、4-6月期半 ばまでかかりそう」と予測。円高の要因となっているドル安状況が解消するに は、まだ時間が必要だと見ている。

午前10時19分時点の日経平均株価は前日比385円24銭(2.8%)安の1 万3540円27銭、TOPIXは38.07ポイント(2.8%)安の1315.03。日経平 均は25日移動平均線1万3521円に接近した。東証1部の売買高は概算で6億 6294万株。値上がり銘柄数は107、値下がり銘柄数は1572。

東証業種別33指数で下落率が大きいのは不動産、その他製品、海運、証 券・商品先物取引、輸送用機器、銀行など。

トヨタは25日線割れ

輸送用機器を中心に、輸出関連株が下げている。トヨタ自動車は2月に入 って投資家の短期的な採算ラインを示す25日移動平均線(5880円近辺)を上 回る状況が続いていたが、午前には大きく割り込んだ。ホンダやデンソーなど も下げ、東証1部の同業種63銘柄のうち62銘柄が下げている。

米国の07年10-12月期の実質国内総生産(GDP、季節調整済み、年 率)改定値は前期比年率0.6%増加と、ブルームバーグ・ニュースがまとめた エコノミストの予想中央値(0.8%増)を下回った。経済指標の悪化を受けて ドルが下落し、東京時間午前では対ドルで104円60銭台と直近高値だった1 月23日水準を上回った。米景気悪化による数量減、円安による収益押し上げ 効果のはく落懸念から輸出関連は幅広く売りが広がっている。

十字屋証券の岡本征良投資情報室長によると、「東京市場にとって最も悪 い材料である原油高と円高が重なっており、米国以上の下げとなっているのは 仕方がない」という。ただ、きょうは2月最終売買日であることから、「午後 は月末が意識され、戻す場面もありそうだ」と、岡本氏は見ていた。

ドル安によって投資家がインフレヘッジ策として商品に買いを入れたこと で、28日のニューヨーク原油先物相場は一時バレル当たり102.97ドルまで上 昇し、取引中の最高値を更新した。

JFEHDは下げ転換、KIMOTO急騰

個別に材料が出た銘柄では、業績予想を引き下げたイオンとイオンクレジ ットサービスが大幅安。足元業績が低迷しているパーク24は売り気配。転換 社債型新株予約権付社債の発行と自社株買いの実施を決議したJFEホールデ ィングスは、買収防衛策の色彩が警戒されたこともあって下落に転じた。

半面、大和総研が新規に「買い」の格付けをしたKIMOTO、「アウト パフォーム」の格付けをしたワコムと日本写真印刷はそろって大幅高。連結子 会社売却で08年6月中間期の最終利益が従来予想を上回る見通しの福田組も 高い。メリルリンチ日本証券が投資判断を引き上げたKDDIは続伸。