1月コアCPIは0.8%上昇-4カ月連続、ガソリンで高止まり(2)

(第3段落以降にコメントを追加します)

【記者:日高 正裕】

2月29日(ブルームバーグ):1月の全国の消費者物価指数(CPI)は、 生鮮食品を除くコア指数が4カ月連続でプラスとなった。ガソリン価格や食料品 の値上がりで、約10年ぶりの伸びとなった前月に続き高い伸びだ。原油価格は 再び高値近辺で推移しており、原油などエネルギー市況次第では、コアCPIは このまま高止まりを続けるとの見方が出ている。

総務省が29日発表した1月の全国のコアCPIは前年同月比0.8%上昇、 2月の東京都区部のコアCPIは同0.4%上昇した。ブルームバーグ・ニュース の調査では、全国のコアCPIは同0.9%上昇、東京都区部のコアCPIは同

0.5%上昇が見込まれていた。前月の全国コアCPIは同0.8%上昇、東京都区 部コアCPIは同0.4%上昇した。

コアCPIの前年比は「春先まで上昇率を高め、1%近くに達する可能性 がある」(岩田一政日銀副総裁の7日の講演)とみられている。みずほ証券の上 野泰也チーフマーケットエコノミストは「コアCPIの表面的な加速は原油高・ 食品高といった外からの供給ショックに依存している」と指摘。これが「悪い物 価上昇となり、個人消費に悪影響を及ぼしている」と指摘している。

コアコアCPI

CPI総合指数は1月の全国が同0.7%上昇、2月の東京都区部は同0.4% 上昇した。前月はそれぞれ同0.7%上昇、同0.2%上昇だった。食料(酒類除 く)とエネルギーを除く米国型コアCPI指数、いわゆるコアコア指数は1月の 全国が同0.1%下落、2月の東京都区部は同0.1%下落した。前月はそれぞれ同

0.1%下落、同横ばいだった。

リーマン・ブラザーズ証券の白石洋エコノミストは「エネルギーと食料を 除いた部分では、物価上昇圧力が依然弱いことがあらためて確認された」と指摘。 「消費者物価の上昇率は当面は現在と同程度で推移、あるいは若干上昇すること になりそうだ」としながらも、「原油価格のさらなる大幅な上昇がなければ、C PIの前年比は年後半にかけて徐々に低下していく可能性が高い」とみる。

日銀の水野温氏審議委員は28日、大分市内で講演し、「家計の物価に対す る見方がインフレ方向に変化し、川上から川下へと企業の価格転嫁が進むのであ れば、原材料高は物価を押し上げる可能性があり、そうでなければ、原材料高は、 企業収益の圧迫等を通じて経済活動に対する下押し要因となり、それは物価を押 し下げる可能性がある」と語った。

先行きは原油価格次第

福井俊彦日銀総裁は15日の会見で、先行きのコアCPIの見通しについて 「この先、原油等の一次産品の市況がどうなるか分からないが、仮にこれ以上あ まり上がらないとの前提に立てば、原油や食料品等の価格高騰といったCPIの 押し上げ要因はいずれ減衰していくと思う」と述べた。ニューヨーク原油先物相 場は1月下旬にいったん1バレル=90ドルを割り込む水準に下落したが、最近 は100ドルを上回る過去最高値の水準で推移している。

日銀が20日公表した1月21、22日の金融政策決定会合の議事要旨による と、多くの委員は「エネルギー・食料品価格の上昇を背景に、世界的にインフレ 圧力が高い点にも注意が必要だ」と指摘。国内の物価についても、何人かの委員 は「身の回り品の値上げが増えていることなどから、家計の物価先高感が高まっ ている」と述べた。

大和証券SMBCの岩下真理シニアマーケットエコノミストは「コアCP Iは今後、原油価格のさらなる上昇がなければ、再び同0.5%割れの水準まで低 下していく」としながらも、「仮に、年後半の資源高が再び実現することになれ ば話は変わってくる。資源価格次第で0.5%程度から低下しない可能性も残る」 としている。