日本株は続落へ、円高警戒で輸出関連中心安い-金融も下げ公算(2)

2月最終日の東京株式相場は、続落する 見通し。米国の景気後退懸念に伴って急激な円高が進行しており、トヨタ自動 車やキヤノンなど輸出関連株主導で幅広く売られそうだ。信用収縮への警戒も 再び高まっており、銀行など金融株も下げが大きくなるもよう。このほか、イ オンの業績開示を受けて小売株も軟調になるとみられる。

大和住銀投信投資顧問の門司総一郎チーフストラテジストは、「米国の経 済指標は予想を下回るものが増えており、景気後退懸念は日々高まっている」 と指摘した。悪材料が重なっていることで、きょうの日経平均株価は前日比 250-300円程度の下げが予想されると、門司氏は見る。

シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物3月物の28日清算値は1万 3685円で、大阪証券取引所の通常取引終値(1万3920円)に比べて235円安 だった。

105円台前半で業績懸念

米国で景気後退への懸念が強まっている。07年10-12月期の実質国内総 生産(GDP、季節調整済み、年率)改定値は前期比年率0.6%増加と、ブル ームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値(0.8%増)を下 回った。純輸出の寄与度を除くと、第4四半期GDPは0.3%のマイナス成長 となる。また、23日に終わった1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済 み)は前週から1万9000件増加し、ハリケーン「カトリーナ」の被害が影響 した2005年10月以来の高水準となった。

経済指標の悪化を受けて6月までの米利下げ観測が強まり、28日のニュー ヨーク外国為替市場ではドルが対ユーロで再び最安値をつけた。投資家が円を 調達資金とするキャリートレードを手じまったことで、円は主要通貨に対して 上昇し、対ドルでは105円8銭と1月23日(104円97銭)水準へ接近した。

大和総研によると、1ドル=105円前提では08年度の自動車業種は経常減 益となる見込み。為替が105円からさらに5円円高になった場合の経常利益へ の影響額が大きい業種として、電機、鉄鋼、薬品、造船・プラントなどを挙げ ている。米景気後退懸念と円高が重なり、収益への不安が高まりやすい輸出関 連が下げを主導しそうだ。

米主要株価3指数の28日終値は、S&P500種株価指数が前日比12.34ポ イント(0.9%)安の1367.68、ダウ工業株30種平均は112.10ドル(0.9%) 安の12582.18ドル、ナスダック総合指数は22.21ポイント(0.9%)安の

2331.57。

金融や小売も軟調か

バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は28日、不動産に重点 的に投資している一部地方銀行の破たんの可能性について言及。この発言によ って、「投資家としてはリスクを取れない」(大和住銀の門司氏)とされ、信 用収縮懸念から銀行株も安くなりそう。

総合スーパー最大手、イオンは28日に08年2月期の連結純利益が前期比 24%減の440億円になったもようだと発表した。従来の予想は600億円-630 億円だった。小売業界の収益環境の厳しさが再認識されることが予想され、小 売株にも売り圧力が高まるとみられる。

JFEHDやイオンクレが下落公算

個別に材料が出た銘柄では、発行総額3000億円の転換社債型新株予約権 付社債(CB)の発行を決議したJFEホールディングスが、投資家に買収防 衛策と受け取られて下落する公算。業績予想を下方修正したイオンクレジット サービス、足元業績が低迷しているパーク24なども安くなる見込み。

半面、エンターブレイン調査でWiiの販売台数好調が確認された任天堂、 連結子会社売却で08年6月中間期の最終利益が従来予想を上回る見通しの福 田組などは相対的に堅調となることが予想される。