米地方自治体、入札方式証券と金利スワップのダブルパンチに直面

銀行の助言に従い、金利スワップと組み合わ せて入札方式証券(ARS)を発行したニューヨークなど米地方自治体の当局者 は現在、その両方から圧迫を受けている。

全米の州や都市など地方自治体は、金利コスト上昇を防ぐためスワップを購 入した当初、ARSの利回りが指標金利と並行して動くと予想していた。しかし 実際には、ARSの金利は昨年9月以降、平均3.1ポイント上昇する一方、1カ 月物ロンドン銀行間貸出金利(LIBOR)は2.7ポイント低下した。

パートナーズ・ヘルスケア・システム(ボストン)の資本市場担当ディレク ター、デブラ・スローン氏は「これは普遍的な問題だ」と指摘した上で、「いず れ適合できるように、われわれは体系化を試みている」と述べた。同社は6億ド ル(約640億円)のARSのうち4億5000万ドル相当について金利スワップを 保有している。

スワップでの失敗は、旧来型の債券に対する割安な代替とされるARSで過 去最高水準の金利を払い続けている借り手の痛みを悪化させている。弱気になっ た投資家は昨年、ARS市場から撤退。スイスのUBSや米ゴールドマン・サッ クス・グループなどの金融機関は、最終的な地方債の買い手となることを拒んで おり、3300億ドル規模のARS市場は機能不全に陥っている。