1月の小売販売額は6カ月連続プラス-燃料、自動車小売業が寄与(3)

1月の日本の小売業販売額は、前年同月比

1.5%の増加と6カ月連続のプラスとなった。石油製品価格の上昇で引き続き燃料 小売業の販売額が押し上げられたほか、自動車販売も堅調を維持した。

経済産業省が28日発表した商業販売統計によると、季節調整済みでは前月 比3.8%増だった。ブルームバーグ・ニュースの調査によると、エコノミストの 予想中央値は前年同月比が横ばい、季節調整済み前月比では1.4%増だった。

同省の荒井隆秀産業統計室長は統計発表後の記者説明で、1月の前年比プラ スは燃料小売業、自動車小売業の寄与度が高かったためと説明し、「この二つで 1月の動向は説明できる」と述べた。また、小売業販売の基調判断を昨年10月以 来続いている「持ち直しの動きが見られる」に据え置いたことを明らかにした。

第一生命経済研究所の長谷山則昭副主任エコノミストは、燃料小売業のプラ スについて「石油製品価格が高止まりしていることに加えて、月後半からの気温 低下で灯油消費量が増加したことも、販売額の押し上げに寄与したとみられる」 と指摘。さらに、「原油価格が足元で既往最高水準となっている状況を踏まえれ ば、しばらく燃料小売業は前年を上回る状況が続こう」との見方を示した。

また、自動車小売業も高い伸びとなったことについては「フィットやミニバ ン系の新車投入効果が持続したため」と指摘した。その一方で、「消費マインド の低下やガソリン高にもかかわらず乗用車販売が堅調なのは新車投入効果による 部分が大きいとみられるが、近年では新車効果が長くは続かなくなっている傾向 には注意が必要だ」との見方も示した。

1月の他の販売関連の指標をみると、国内新車総販売台数(軽自動車を含 む)は、新車効果で22カ月ぶりのプラスに転じるなど、自動車販売は堅調だった。 その一方で、業界団体の発表によると、1月の百貨店、スーパー、コンビニエン スストアの売上高は総じて前年割れという結果だった。

燃料、自動車小売業の寄与度が高い

1月は小売業販売を構成する7業種のうち6業種がプラスとなり、プラスへ の寄与度が最も高かったのは燃料小売業、その次が自動車小売業だった。燃料小 売業は前年比5.9%増と8カ月連続のプラスとなり、自動車小売業は同5.6%増 と6カ月連続のプラスだった。燃料小売業は原油高を背景にガソリン、灯油など の石油製品の価格が上昇したことから増加し、自動車小売業は普通乗用車の新車 効果などがあり、引き続き好調だった。

一方、1月の大型小売店販売額は既存店ベースで前年同月比1.9%減と、2 カ月連続のマイナスとなった。エコノミスト16人の予想中央値は1.6%減だった。 百貨店、スーパーともに2カ月連続で減少した。

百貨店は、月中旬以降は気温の低下で防寒衣料に動き見られたものの、春物 衣料が苦戦したことから、総じて伸び悩んだ。スーパーも、月後半に衣料品に動 きが見られたものの、月前半に苦戦したことが響いた。