コンテンツにスキップする

ムーディーズとS&PがMBIAを評価-債券投資家はまだ確信持てず

米格付け会社のムーディーズ・インスター ズ・サービスとスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、金融保証会社 (モノライン)世界最大手のMBIAにはサブプライムローン(信用力の低い個 人向け住宅融資)絡みの損失を乗り切るだけの資金力があると認め、それぞれ保 険財務格付けの据え置きと、格下げ方向での見直しからの除外を決めた。だが、 債券投資家はまだ、MBIAの今後にそれほど確信を持てないでいる。

クレジット・デフォルトスワップ(CDS)市場では、MBIAモノライン 部門の債券保有リスクは、格付けが同部門より10段階低い米住宅建設会社パル ト・ホームズと同水準にある。

CDS市場が示唆しているのは、MBIAが2007年10-12月(第4四半 期)にサブプライムローン関連で34億ドル(約3600億円)の損失を計上した後、 債券投資家がMBIAの格付けの維持に懐疑的になっていることだ。これに対し、 ムーディーズとS&Pはともに、少なくとも40億ドルの評価損が見込まれるも のの、MBIAの経営陣は格付けを維持するのに十分な改革を行ったと指摘した。

ニュージャージー州イセリンの地方債ブローカー会社、ハーバート・J・シ ムズの調査ディレクター、リチャード・ラーキン氏は格付け会社がMBIAの経 営陣を評価したことについて、「失礼ながら、やや説得力に欠けるようだ」と指 摘。「そもそもMBIAを窮地に追い込んだのも基本的に同じ経営陣だ」と説明 した。

MBIAモノライン部門の債券のCDSスプレッドは26日、1ベーシスポ イント(bp、1bp=0.01%)低下の359bp(CMAデータビジョン調べ)。 26日までの3営業日間で29bp下げたものの、100bp未満だった昨年10月か らは大きく上昇している。先月には一時、720bpを上回った。

多くの不確定要素

米オッペンハイマーの推定によれば、ムーディーズとS&PがMBIAの格 下げに踏み切らなかったことで、最大6370億ドル相当の証券が格下げを免れ、 地方債の投げ売りが回避された。また銀行は最大で700億ドルの損失を避けるこ とができた。

MBIAのジョゼフ・ブラウン最高経営責任者(CEO)は米金融経済専門 局CNBCのインタビューに応じ、今回の格付け会社の決定は、格下げが金融市 場の混乱を招くのではないかと懸念されていることとは関係がないと述べた。

MBIAの26日の終値は前日比4.8%高の15.28ドル。この1年間では 77%下落した。一方、アムバックは1.8%安の12.19ドルで引けた。過去1年間 の下落率は87%。

長期的な問題

債券調査会社ギミー・クレディットのアナリスト、キャスリーン・シャンリ ー氏は26日付のリポートで、「MBIAは依然として、より長期的な問題に直面 している」とした上で、それはサブプライムローン関連の債券や債務担保証券 (CDO)に絡んだ「クレジットデリバティブ(金融派生商品)の投融資によっ て、MBIAのフランチャイズ価値が永久的に損なわれてしまっていないかとい う問題だ」と指摘。「この問題は一晩では手際よく解決できない」と語った。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE