日本株は輸出や金融関連中心に反発、米企業業績の底堅さ好感(2)

受け渡しベースで、実質的に3月相場入 りとなった午前の東京株式相場は反発。26日に米国で発表された一部米企業の 収益が底堅かったことから、米景気に対する過度の不安が後退した。トヨタ自 動車やTDKなど輸出関連株が買われ、三菱UFJフィナンシャルグループや T&Dホールディングスといった金融株の一角も高い。

日経平均株価の午前終値は前日比191円72銭(1.4%)高の1万4016円 44銭と節目の1万4000円台を再度回復。TOPIXは同16.79ポイント (1.3%)高の1364.26。東証1部の売買高は概算で10億2050万株、売買代金 は1兆255億円。値上がり銘柄数は1340、値下がりは282。東証業種別指数は 水産・農林業、倉庫・運輸関連業、食料品など30業種が上昇、海運やその他 金融業など3業種が下落した。

三菱UFJ投信の宮崎高志運用戦略部長は、「国内外の景気に対する過度 の弱気心理は後退している」と指摘。その上で、足元の日本株は来期2けた減 益を織り込む低水準にあるが、「米経済が深刻なリセッション(景気後退)を 回避できれば、日本企業は減益を避けられる可能性もあるため、ショート(売 り)に慎重になっている」と話した。

米株は3日続伸、日経平均は朝高後に伸び悩む

26日の米株式市場では、ダウ工業株30種平均が前日比114.70ドル (0.9%)高の12684.92ドルと3日続伸。自社株買い計画を発表したIBMが 4カ月ぶり高値を付け、ハイテク株全体の上昇につながった。米百貨店2位の メーシーズと家電販売大手ラジオシャックも買われた。2007年11月-08年1 月(第4四半期)決算はコスト削減が利益増につながり、消費者信頼感指数が 予想以上に落ち込んだ悪影響を打ち消した。

米国で、消費や物価関連のマクロ統計が悪かったものの、株式市場では企 業業績などミクロの好材料の方を評価した動きとなり、「市場参加者の間で不 安心理が薄れてきた証左」(リテラ・クレア証券の井原翼理事・情報部長)と の指摘が多く聞かれた。こうした外部環境の追い風を背景に、この日の日本株 は買いが先行。日経平均は取引開始早々に1万4000円台を回復。その後早い 時間帯に上昇幅は200円を超え、前日の取引時間中の高値(1万4053円)を 上回る場面もあった。立花証券の平野憲一執行役員によると、悪材料が出ても 底堅さを見せる日米株式相場に対し、「昨年後半から優勢だった売り方が足元 で動揺している」という。

もっとも、朝方の買い一巡後は伸び悩み、日経平均は1万4000円を挟む 展開が続いた。立花証の平野氏は、東証1部の売買代金が活況の目安とされる 3兆円を下回る日が続くなど市場エネルギーが低迷する現状からすると、「売 り方の買い戻しが主体の相場」との認識を示す。平野氏によれば、「新規資金 の流入により商いの水準がもっと膨らまないと、上値では戻り待ちの売りに押 されてしまう」そうだ。

丸井が一時ストップ高、資源の一角も高い

個別では、固定資産の譲渡による特別利益を計上し08年3月期の連結純 利益見込みを上方修正した丸井グループが一時ストップ高(値幅制限の上限) まで買い進まれた。国際市況の上昇を受け2008年12月期の連結純利益が前期 比33%増に達する見通しを示した日本電工も急伸。米投資ファンドによる買収 提案に反対すると発表したサッポロホールディングス、中期経営計画で2012 年度の連結経常利益が初年度(08年度)と比べ3.1倍まで拡大する見通しとし た奥村組はともに反発。ユーロ市場で転換社債(CB)を最大で1500億円発 行する一方、700億円の自社株買いを発表したヤマダ電機は5日続伸。

このほか、海外商品市況で原油先物相場が過去最高値を更新したことを受 け、評価益や販売単価にプラスに働く国際石油開発帝石ホールディングスや新 日本石油などの資源関連株の一角にも投資資金が流入した。

アビリットは下落率1位、SFCGはストップ安気配

半面、監査が長引いているとして、07年12月期の決算発表を再延期する と同時に、業績予想を下方修正したアビリットは大幅続落で、東証1部の値下 がり率トップ。最大400億円の海外円建てCBを発行すると発表したSFCG はストップ安(値幅制限の下限)売り気配。産業機器や家庭用ミシンの販売不 振などに伴い08年3月期の業績予想を下方修正したJUKIが小幅続落。

07年3月期連結決算を黒字から赤字に訂正した問題で、決算発表前の昨年 4月時点で業績悪化の事実を同社が認識していたことが、内部文書などから明 らかになったと、27日付の朝日新聞朝刊が報じたIHIは急反落。会社側は午 前10時過ぎに、報道内容を否定するリリースを発表している。

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