米国債:上昇、消費者信頼感の低下や住宅価格下落で買い優勢(2)

米国債相場は上昇。過去3日間で初めて 値上がりした。午前に発表された2月の消費者信頼感指数が5年ぶり低水準を つけたほか、全米20都市部を対象にした米スタンダード・アンド・プアーズ (S&P)/ケース・シラー住宅価格指数がデータを取り始めて以来で最大の 落ち込みを記録したのが買いを誘った。

トレーダーの間では住宅市場の悪化を阻止しようと、FOMCがフェデラ ルファンド(FF)金利誘導目標を年内に2%まで引き下げるとの見方が強ま っている。ノースカロライナ大学で講演したコーン米連邦準備制度理事会(F RB)副議長は信用市場の混迷や今後さらに経済成長が鈍化する可能性はイン フレよりも「大きな脅威」だと指摘した。

ファースト・ソース・インベストメント・アドバイザーズの運用担当者、 ポール・ギフォード氏は、「悪化している住宅市場と低調な消費者信頼感が示 されている限り、金利低下トレンドは継続する」と語った。

キャンター・フィッツジェラルドによると、ニューヨーク時間午後2時42 分現在、2年債利回りは前日比9ベーシスポイント(bp、1bp=0.01ポイン ト)低下して2.03%。2年債(表面利率2.125%、2010年1月償還)価格は 6/32上昇して100 6/32。10年債利回りは4bp下げて3.86%。

10年債と同じ年限のインフレ連動債(TIPS)の利回り格差は前日に続 き拡大し、2.45ポイントとなった。10年債とTIPSの利回り格差は今後10 年間のインフレ期待値を示す。

コーン副議長の講演

コーンFRB副議長は、金融当局のこれまでの措置が「非常に厳しい経済 状況」を緩和させるのに十分だったかどうかを見極めるため、今後数カ月間の 動向を「注視する」と語った。

米民間調査機関のコンファレンス・ボードが発表した2月の米消費者信頼 感指数は75.0に低下。ここ5年間で最低水準に落ち込んだ。前月は87.3(速 報値は87.9)に下方修正された。2007年12月の米スタンダード・アンド・プ アーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で9.1%低下し た。前月は7.7%の低下だった。

金利先物市場の動向によると、3月18日のFOMC会合でFF金利が0.5 ポイント引き下げられる確率は90%となっている。6月25日のFOMC会合 までにFF金利が2%まで引き下げられる確率は40%に上昇、前日の同確率は 29%だった。

メリルリンチのデータによると、全償還期限を対象にした米国債の投資リ ターンは年初から前日までに1.7%と、2004年以来で最高となっている。

MBIAの格付け

米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスがモノライン(金 融保証会社)大手の米MBIAの格付けを「Aaa」で据え置いたことが売り 材料となり、債券相場は値上がり分を削られた。前日にはスタンダード・アン ド・プアーズ(S&P)がMBIAの格下げを近く実施する意向はないことを 明らかにした。

またこの日は、米労働省が発表した1月のPPI(全完成品)がアナリス ト予想を上回る伸びを示したことが嫌気され、債券が一時下落する場面もあっ た。1月のPPIは前月比で1%上昇、12月は0.3%低下だった。ブルームバ ーグ・ニュースがまとめた1月PPIのエコノミスト予想中央値は0.4%上昇 だった。

10年債と2年債の利回り格差は前日に続き拡大。10年債利回りが2年債 利回りを183bp上回っており、利回り曲線のスティープニング(傾斜拡大) が示された。今月14日には2004年7月以来最大の193bpを記録した。

米財務省は今週27日に2年債260億ドル、翌28日に5年債160億ドルの 入札を実施する。計420億ドルは2004年以来で最大の規模。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE