オリックス不動産社長:事業は首都圏と関西で選別的、市況に不透明感

不動産投資や住宅開発、旅館再生などを行 うオリックス不動産(東京都港区)は、米サブプライム(信用力の低い個人向 け)住宅ローン問題などの影響を受けて国内不動産価格の先行きに不透明感が 出るなか、今後の不動産事業は選別的に行う考えだ。競争力のある地域を中心 に投資や開発の事業展開を続けることで、安定した収益拡大を図る。

オリックス不動産の西名弘明社長が26日放送のブルームバーグテレビジョ ンのインタビューで明らかにした。西名社長はオリックス不動産の今後の不動 産事業について「首都圏と関西圏を引き続き中心にやっていく」と述べた。

米サブプライム問題や建築基準法改正の影響による住宅着工の遅れなどで、 国内不動産市況に変調が出ていることについて、同社長は「マンションの売れ 行きが鈍り、不動産投資に対して心配になるのは当たり前だ。不動産市況はち ょっとピンチと思う。今年1年は瞬間、心配なところまで行くかもしれない」 と警戒感を示した。

一方、同社長は「ピンチはビジネスチャンスでもある。その中でいろいろ な案件が出てくる可能性があり、チャンスのものを選ぶ」と述べた。投資先の 地域について同社長は「首都圏と関西圏を中心にやっているので、やはりチャ ンスもピンチもここにある。全国的な意味の展開は考えていない」と語った。 オリックス不動産は大手ノンバンクのオリックスの子会社。

住宅特化型REITの国内上場計画を継続

同社はまた、分譲マンション大手の大京との提携関係を生かして、住宅特 化型の不動産投資信託(REIT)の国内での上場計画も引き続き進める。同 社は昨年5月に大京と共同で住宅特化型REITを組成し、早期の上場を目指 すと発表していたが、サブプライム問題による外国人投資家の資金引き揚げで REIT価格は低迷が続き、新たな上場計画の取りやめが相次ぎ、REITの 投資環境は悪化している。

東京証券取引所に上場しているREITの値動きを示す東証REIT指数 は2007年5月に最高値を付けてから約40%値下がりし、25日の終値は1606.33 ポイント。

西名社長は今後のREITの価格動向次第としたうえで、「年内をめどに 住宅特化型のREITを上場したい」と述べ、上場計画を継続する考えを示し た。上場時の資産規模としては800億円程度としている。

西名社長は住宅特化型REITの強みとして「オフィスに比べると賃料が 安定している」と指摘。さらに、同社が大京と提携していることも強みとみて おり、「大京はマンション供給では日本一で、投資家からの魅力も高い」と語 った。

大京は中長期的投資

大京はバブル期の過大投資で財務体質が悪化し、オリックスからの金融支 援を受け入れて事業再構築を進めた。オリックスは大京の普通株と優先株を合 計で約465億円引き受け、大京の40%以上の株式を保有する筆頭株主となって いる。

西名社長はオリックスが保有する大京株の扱いについて「中長期的な投資 であり、大京はパートナーとみている」と述べ、早期に売却する考えがないこ とを示した。

--共同取材:キャサリン・チュウ  Editor:Masashi Hinoki,Kenshiro Okimoto

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