MBIAを格下げ方向での見直しから除外,アムバックは対象-S&P

格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ (S&P)は25日、米金融保証会社(モノライン)のMBIAを格下げ方向で の見直しの対象から外したことを明らかにした。MBIAの「AAA」格付けが 近く引き下げられることはない見通し。これを受け、米株式市場でMBIAの株 価は大幅高となった。

S&Pの発表資料によれば、MBIAの格付けアウトルックは「ネガティブ (弱含み)」に据え置かれた。これは、格付け変更は差し迫っていないものの、 変更があれば、引き下げ方向になる可能性を意味する。一方、同業の米アムバッ ク・ファイナンシャル・グループは依然として格下げ方向での見直し対象とされ た。

25日の米株式市場では、MBIAとアムバックが格下げを回避するとの観 測が強まり、MBIAは一時20%高、アムバックは16%高となった。米オッペ ンハイマーのアナリストによれば、両社が格下げされた場合、銀行は、保有する 保証対象証券に絡んで最大で700億ドル(約7兆5600億円)の損失を被る可能 性がある。

ヘッジファンド、サンノ・ポイント・キャピタル・マネジメントのアナリス ト、ピーター・プラウト氏は「1-3月(第1四半期)は危機を回避した」と指 摘。S&Pの今回の決定は「モノラインにとってプラスであり、保証に頼って いる銀行と地方債市場にとってもプラスだ」と説明した。

S&PはMBIAによる26億ドルの調達について、「経営陣が適切な自己資 本に関する懸念に対応できることを力強く示した」と説明した。

MBIAの広報担当、リズ・ジェームズ氏と、アムバックの広報担当、バン ダナ・シャルマ氏にコメントを求めたが、得られていない。

一方、格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは依然として、 MBIAとアムバックを格下げ方向で見直している。同業のフィッチ・レーティ ングスは先月、アムバックの保険部門の保険会社財務格付けを「AA」に引き下 げた。フィッチはMBIAの格下げも検討している。

S&Pは、米金融保証会社セキュリティー・キャピタル・アシュアランス (SCA)傘下のXLキャピタル・アシュアランスとXLファイナンシャル・ アシュアランの財務格付けを従来の「AAA」から「A-」に引き下げ、今後 も見直し対象とすると発表した。セキュリティー・キャピタルが増資に失敗し たことを理由に挙げた。

またS&Pは、モノライン大手ファイナンシャル・ギャランティー・イン シュアランスの格付けを「A」に引き下げたことも明らかにした。従来は「A A」。引き続き見直し対象とする。S&Pは潜在的な損失が従来の見通しを上 回る可能性があると説明した。

S&Pは、CIFGファイナンシャル・ギャランティーの「AAA」格付 けを据え置いた。ただ親会社のナティクシスが支援を打ち切るとの懸念から、 格付け見通しは「ネガティブ(弱含み)」とした。

MBIAの25日終値は前週末比2.40ドル高の14.58ドル。アムバックは

1.70ドル高の12.41ドル。

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