李大統領4月来日、福田首相は秋訪韓-EPA交渉再開へ準備開始(4)

韓国訪問中の福田康夫首相は25日午後(日 本時間同)、韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領とソウルの青瓦台(大統 領府)で初めて会談し、両首脳が1年に最低1回ずつ相互往来する「シャトル 外交」を再開することで合意。李大統領が4月に来日し、福田首相は秋に訪韓 することを確認した。

福田首相は、李大統領を7月の主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)に 招待する考えを伝え、李大統領は謝意を示して同意した。福田首相が会談終了 後、ソウル市内のホテルで同行記者団に明らかにした。

両首脳は2004年11月から3年余にわたり中断している日本、韓国の自由貿 易協定(FTA)を柱とする経済連携協定(EPA)交渉をめぐり、日韓によ るEPA締結が重要だとの認識で一致。両国政府で交渉再開に向けた準備会合 を開催することも申し合わせた。

「日韓は成熟したパートナーに」-小此木教授

25日午前に就任式を終えた李大統領にとって、最初の首脳会談の相手が福 田首相となった。小此木政夫慶応大学教授(国際関係論・北朝鮮研究)は、 「プラグマチック(実利主義)の李大統領と、靖国神社に参拝しないと公言す る福田首相の下、日韓両国は成熟したパートナーになるだろう」と分析した。

ただ小此木教授は「李政権の対北朝鮮政策は、米政権の方針に引きずられ る形になるだろうから、日本の保守層が期待するほど強硬にはならないだろ う」と予測。福田政権は、安倍晋三前政権よりも、6カ国協議の参加国との協 調を重視しているとして、「北朝鮮が核計画を申告すれば、日本が重油支援に 参加する可能性はある」と語った。

首相は記者団に、李大統領との会談で、歴史問題に関して「『未来志向の考 え方でいこう』という話をした」と説明。日本外務省幹部が匿名を条件に現地 で行った記者説明によると、首相は①過去の事実を認めるのが必要だ②歴史に は謙虚に向き合うのが大切だ③その考えに立って未来を考えるのが重要だ-と 伝えた。

李大統領は、同意すると述べた上で、日韓関係を安定した関係にするようと もに努力していきたいと応じたという。同幹部によると、日韓首脳は会談で、 日韓経済関係を一層緊密にしていくことでも一致した。

首相は記者団に、李大統領との初会談について「首脳シャトル外交をするこ とになった。北朝鮮の非核化に向けて協力し、日米韓でも緊密に連携していく という話をした」と言明。日韓EPA交渉に関しては「長い間中断していたの で、準備的な会談から始めようということについて話した。李大統領が4月中 旬に来るということなので、その時に具体的な話をする」と語った。

福田首相は、北朝鮮の核問題に関して、核、ミサイル、拉致の問題を包括的 に解決するとともに日本による不幸な過去を清算した上で日朝国交正常化を実 現するとの日本政府の方針を説明。李大統領は理解を示し、日韓2カ国、さら には日米韓3カ国で、北朝鮮が07年12月31日までに履行しなかった核計画 の完全かつ正確な申告を速やかに行うよう、連携していくことを確認した。

中断している日韓EPA交渉をめぐり、福田首相は08年2月12日の衆院予 算委員会で、「政治情勢も変わるので、この機会に日韓で話し合いを再開した い」と答弁していた。

首相は25日の李大統領との会談後、記者団に、日韓首脳の「シャトル外 交」に関して、「李韓国大統領が4月、サミットの7月にも来る。そしてわた しは秋にも韓国を訪問する」と語った。

福田首相は25日夜(日本時間同)、政府専用機でソウルを出発して帰国の 途に就き、約2時間後の同日夜に羽田空港に到着する予定。

--共同取材:坂巻幸子 Editor: Hitoshi Sugimoto, Masaru Aoki

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