日本株(終了)日経平均は1カ月半ぶり高値、モノライン期待で全面高

週明けの東京株式相場は急反発。日経平 均株価は今年3番目の上げ幅となり、3週間ぶりに1月安値後の戻り高値を更 新した。今週初めにも予想される金融保証会社(モノライン)大手の救済計画 への期待感から、株価指数先物や金融株に買いが急増。東証1部の業種別33 指数はすべて高く、急伸銘柄が続出した保険株は東証1部の値上がり率首位。

日経平均株価の終値は前週末比414円11銭(3.1%)高の1万3914円57 銭で、1月15日以来、約1カ月半ぶりの水準を回復。TOPIXは34.17ポ イント(2.6%)高の1355.54。東証1部の売買高は概算で22億4046万株、売 買代金は2兆6284億円。値上がり銘柄数は1511、値下がり銘柄数は162。全 体の88%が値上がりした。

売りの第1ラウンド終了、戻り高値奪回

みずほ投信投資顧問の有村秀夫シニア・ファンドマネジャーは、「米サブ プライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン問題に始まる信用不安で大きく 売るという第1ラウンドは、この買い戻しで終了時期を迎えた」との認識を示 した。その上で有村氏は、「今後は米国の実体経済がどうなるか、という第2 ラウンドが始まる」と見ている。

東証業種別33指数の騰落状況で、値上がり寄与度が大きいのは電気機器、 銀行、保険、機械、化学、輸送用機器、不動産、その他製品、卸売だった。

外部環境への警戒感がやや後退したことで、株価指数はじり高の展開とな った。日経平均は2月4日の戻り高値1万3889円を更新し、金融危機による 世界経済の失速まで織り込んだ1月の昨年来安値後の戻り局面が継続している ことが確認された。

コスモ証券エクイティ部の清水三津雄副部長は「最悪の事態まですでに織 り込んだことで、株式市場が驚くような悪材料はもう出てこないのではない か」と強調。買い戻しや3月末の配当取りの動きが鮮明化することで、日経平 均は13週移動平均(1万4434円)まで戻りを試す可能性があると予想する。

相場が大きく反発する要因となったのは、モノライン大手の米アムバッ ク・ファイナンシャル・グループの救済計画。米金融経済専門局CNBCによ ると、アムバックは同社の救済計画について複数の銀行と協議、今週初めにも 合意内容を発表する見通しだ。「モノラインの救済により、金融機関の連鎖的 な損失拡大に歯止めがかかる」(ちばぎんアセットマネジメントの奥村義弘調 査部長)と受け止められた。

SWF期待も、国際帝石が急騰

また、政府系投資ファンド(SWF)による需給改善期待も投資家心理の 改善につながった。英紙タイムズは、中国の政府系ファンドである中国投資公 司(CIC)が日本で100億ドル(約1兆700億円)規模の投資を計画し、国 際石油開発帝石ホールディングスの「相当な額の株式」を取得する可能性があ ると報道。国際帝石Hが売買代金を伴って急騰したほか、「ブランド力のある 電機など優良株の上昇を後押しした」(ちばぎんアセットの奥村氏)。

このほか、中国銀行業監督管理委員会(銀監会)は22日、国内商業銀行 に日本の株式とファンドへの投資を容認するとも発表していた。米国系中心に 外国人買いの動きが見えにくい状況だけに、市場では豊富な資金の投資先を求 める政府系ファンドへの注目度が高いという。

金融株の上げ目立つ

東証1部全業種が高くなる中で、銀行や保険を中心に金融株の上げが目立 った。TOPIXの上昇寄与度の個別銘柄は三菱UFJフィナンシャル・グル ープ、三井住友フィナンシャルグループ、ミレアホールディングス。また、あ いおい損害保険や三井住友海上火災保険、ニッセイ同和損害保険、損害保険ジ ャパンがいずれも東証1部値上がり率上位を占め、保険株指数は前週末比

8.1%高と東証1部値上がり率でも首位となった。

日興シティグループ証券が保険セクターの22日時点の修正株価PBR (株価純資産倍率)を調べたところ、おおむね0.5倍から0.9倍。モノライン の格下げ不安が銀行と保険の象徴的な悪材料と見られる中で、特に保険株はミ レアHDをはじめとして信用売り残高が買い残高を上回る銘柄が多く、買い戻 しが入りやすい状況にあった。先週末のあいおい損害保険などの業績下方修正 も、「これまで事前に警戒されていただけに悪材料出尽くしにつながった」 (東洋証券の児玉克彦シニア・ストラテジスト)ようだ。

三菱重が高い、あいHは値下がり首位

個別では、08年度に国産ロケット「H2A」を使った商業衛星の打ち上げ を始めると報じられた三菱重工業が売買代金上位で大幅高。ソニーへのテレビ 用液晶パネル供給で最終調整に入ったと23日付の日本経済新聞朝刊が伝えた シャープが反発し、調達先が広がるとされたソニーも反発。22日の説明会で、 会社側が大型受注の内定を示唆した三井海洋開発は値幅制限いっぱいのストッ プ高。午後に期末配当を実施すると発表したIHIは急伸した。

半面、投資有価証券の評価損などから午後に業績予想を下方修正したあい ホールディングスが、ストップ安で東証1部値の下がり率1位。最大188万株 の売り出しを決定したテイ・エス テック、業績予想を下方修正した内田洋行 もそれぞれ急落した。

新興市場は堅調

国内の新興3市場は堅調。好業績など個別材料を発表した銘柄を中心に、 買いがやや優勢だった。ジャスダック指数の終値は前週末比0.5ポイント (0.8%)高の65.92と3営業日続伸。東証マザーズ指数は3.43ポイント (0.5%)高の687.25、大証ヘラクレス指数は12.01ポイント(1.2%)高の

1044.39とそれぞれ反発した。

個別では、SBIイー・トレード証券、フルヤ金属、竹内製作所、ngi、 ぐるなびが高い。期末配当予想を引き上げた豆蔵OSホールディングスがスト ップ高買い気配のまま取引を終了。株式分割を実施するネクストはストップ高 で、21日に業績予想を増額したアップルインターナショナルは2営業日連続の ストップ高。米インターナショナル・セキュリティーズ取引所(ISE)と新 たなオプション取引プラットフォーム導入で相互協力の覚書を締結した大阪証 券取引所も高い。半面、インテリジェンス、サイバーエージェント、アパマン ショップホールディングスが安い。

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