米国債見通し:2年債も下落へ-当局が利下げ反転示唆、インフレ高進

バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB) 議長の金融政策の次の犠牲になるのは2年物米国債となりそうだ。

米連邦公開市場委員会(FOMC)が1月22日の緊急会合で利下げを決定 して以来、米国債のなかでは2年債のみが投資妙味があった。しかし、ブルーム バーグ・ニュースがエコノミスト60人を対象にまとめた調査によれば、追加利 下げがあったとしても2年債の価格は恐らく4月までに下落すると予想される。

リバーソース・インベストメンツで国債取引に携わるジェイミー・ジャクソ ン氏は、フェデラルファンド(FF)金利を約1ポイント下回る利回りの国債を 保有する意味はほとんどないと指摘する。1981年以来、国債利回りはFF金利 を平均で0.5ポイント上回っていた。またインフレ率が昨年3月以来の高水準に あることも国債の投資妙味を後退させている。

過去の歴史を振り返ってみても、利下げ局面がいったん終わる前の2001年 11月と12月に2年債利回りは上昇。98年にも同様の現象が起きている。

ジャクソン氏は、「市場は、実際の公算がある以上の利下げを織り込み済み だ」と指摘した。

緩やかな利回り上昇始まる

2年債利回りは先週2.02%で終了し、利回りが上昇し始める兆しを示した。 15日には年初来で最低の1.82%を付けていた。ブルームバーグ・ニュースがま とめたエコノミスト調査では、1-3月(第1四半期)の終わりまでに2.05% へ上昇すると見込まれている。キャンター・フィッツジェラルドによると、2年 債(表面利率2.125%、2010年1月償還)の価格は100 6/32。

メリルリンチのデータによると、1月22日以来の2年債投資のリターンは 金利再投資を含めプラス0.36%。市場全体の平均はマイナス0.86%だ。2年債 価格の上昇は、バーナンキFRB議長が米経済のリセッション(景気後退)入り 回避を目指し一段と利下げペースを速めるとの観測が強まったことや、投資家が 信用市場の混乱を受け安全な投資先を求めたことによる。

シカゴ商品取引所(CBOT)のフェデラルファンド(FF)金利先物相場 の動向によると、来月のFOMCでFF金利誘導目標が0.5ポイント引き下げら れる確率は98%。

利下げ反転示唆

米金融当局者らは先週発表した1月29、30日開催のFOMC議事録で、1 月に実施した計1.25ポイントの利下げを反転させる用意があることを示唆した。 金融当局は08年の米経済成長率見通しを引き下げ、金利を「当面」低く抑える べきだと指摘。また物価動向が「期待外れ」であるとし、一部の当局者は景気回 復がみられれば「急速な」利上げを実施する可能性も予想した。

ユナイテッド・ネーションズ・フェデラル・クレジット・ユニオンの最高投 資責任者(CIO)であるクリストファー・サリバン氏は、「債券市場は現在、 米金融当局の利下げ政策の終わりは近いとの見方を強めている」と分析。2年債 価格の上昇局面は「基本的には終わった」と指摘した。