米ジャンク債利回り上昇でも堅調な個別株-企業利益の底堅さを示唆か

米タイヤ最大手グッドイヤー・タイヤ・ア ンド・ラバーの株価は最近6週間で14%、米鉄鋼最大手USスチールの株価は 7%、それぞれ上昇した。その一方で、投資不適格(ジャンク)級格付けの両 社の社債相場は下落した。

過去10年間、高利回り債が下落すれば、S&P500種株価指数は少なくと も10%下げるのが常だった。しかし今回は、株価の方が先行きを示唆し、企業 利益が金融機関の巨額の評価損や景気減速に持ちこたえ得ることを示しそうだ。 将来の見通しという点では、債券相場が間違いとなるのかもしれない。

ブルームバーグのデータによると、投資不適格等級の米企業691社の株価 は、過去1カ月で5.3%上昇した。メリルリンチが892の発行体をまとめた指 数によれば、その間の高利回り債の米国債との利回り格差は拡大した。

MFSインベストメント・マネジメントの主任投資ストラテジスト、ジェ ームズ・スワンソン氏は「株式市場の動きの方が合理的」と指摘。「株式相場 は、これらの企業がデフォルト(債務不履行)にはならないという見通しの大 半を正確に嗅ぎつけている」とする一方、「債券市場では多くの人々が、一度 に売る必要に迫られて、相場が常軌を逸した下げ方をしている。ファンダメン タルズ(基礎的諸条件)の観点から見て、不合理だ」と話した。

米経済がリセッション(景気後退)に陥るとの観測で信用度が低い会社の 債務償還に対する債券投資家の懸念が急速に高まってからも、グッドイヤーと USスチールの株価は上昇している。メリルリンチ指数のデータによれば、ジ ャンク債利回りの上乗せ分は現在7.35ポイントと、昨年6月5日に2.41ポイ ントの過去最低水準を付けて以来、3倍になっている。