日本株は金融中心に急反発、モノライン救済計画-SWF期待も(2)

週明け午前の東京株式相場は急反発。今 週初めにも予想される金融保証会社(モノライン)大手の救済計画への期待感 から、金融や輸出関連中心に買いが先行。保険株は午前の東証1部値上がり率 トップとなった。国際商品市況の上昇で大手商社や海運も高く、三菱地所など の不動産株も上げた。東証1部の業種別33指数はすべて高い。

ちばぎんアセットマネジメントの奥村義弘調査部長は、「モノラインの救 済により、金融機関の連鎖的な損失拡大に歯止めがかかるとの期待から買い戻 しが入った」との見方を示した。政府系ファンド(SWF)の資金流入観測も、 「ブランド力のある電機など優良株の上昇を後押しした」(同氏)という。

日経平均株価の午前終値は前日比279円89銭(2.1%)高の1万3780円 35銭、TOPIXは25.19ポイント(1.9%)高の1346.56。東証1部の売買 高は概算で10億909万株、売買代金は1兆1673億円。値上がり銘柄数は1432、 値下がり銘柄数は226。東証業種別33指数の騰落状況で、値上がり寄与度が大 きいのは銀行、電気機器、保険、機械、化学、卸売、その他製品。

外部環境に警戒後退、戻り高値に接近

外部環境への警戒感がやや後退し、株価指数先物中心に買い戻しが終始優 勢だった。米金融経済専門局CNBCによると、モノライン大手の米アムバッ ク・ファイナンシャル・グループは、同社の救済計画について複数の銀行と協 議、今週初めにも合意内容を発表する見通しだ。モノラインの格下げ不安が銀 行と保険の象徴的な悪材料と見られていたため、両業種の上げは大きくなった。

業種別値上がり率でトップの保険株では、急騰銘柄が続出。きょうの保険 株指数の上げを先導したミレアホールディングスや三井住友海上火災保険など、 信用売り残高が買い残高を上回る銘柄が多く、買い戻しが入りやすい状況にあ った。先週末のあいおい損害保険などの業績下方修正も、「悪材料出尽くしに つながった」(東洋証券の児玉克彦シニア・ストラテジスト)ようだ。

午前の日経平均は先週末に比べて一時349円高の1万3850円と、1月安 値後の戻り高値(2月4日、1万3889円)に接近した。モノラインの格下げ 問題が最終局面に入るようなら、「日経平均の上値での節目となっている1万 3800円台を一気に上放れる可能性がある」と、児玉氏は予測している。

CICによる需給改善期待

午前の上げ幅が22日のシカゴ先物市場(CME)の日経平均先物3月物 の清算値1万3595円より拡大した一因は、政府系ファンドによる需給改善期 待が投資マインドの改善につながったため。

英紙タイムズ(オンライン版)は23日、中国の政府系ファンドである中 国投資公司(CIC)が日本で100億ドル(約1兆700億円)規模の投資を計 画し、国際石油開発帝石ホールディングスの「相当な額の株式」を取得する可 能性があると報道。CICは日本の上場企業株を購入した後、不動産など、よ り直接的な投資に進出する可能性があるという。

同報道が刺激となり、国際帝石Hが売買代金を伴って一時は先週末比6% 超まで上昇。不動産株のほか、電機株なども高い。「本国株式市場の動揺から 米国系中心に外国人買いの動きが見えてこない中、豊富な資金の投資先を求め る政府系ファンドへの期待は大きい」(ちばぎんアセットの奥村氏)という。

シャープ高い、TSテックは値下がり首位

個別では、ソニーへのテレビ用液晶パネル供給で最終調整に入ったと23 日付の日本経済新聞朝刊が伝えたシャープが反発。2010年度の連結営業利益を 今期比39%増と計画した三菱地所も反発した。08年度に国産ロケット「H2 A」を使った商業衛星の打ち上げを始めると報じられた三菱重工業、大量保有 報告で日本生命の5.18%保有を確認したカネカはともに3連騰。

半面、最大188万株の売り出しを決定したテイ・エス テックは急落し、 東証1部値下がり率首位。業績予想を下方修正した内田洋行が大幅安で同2位 となった。今期業績が計画未達となりそうと一部で報じられた日本水産は3営 業日ぶりに反落。日興シティグループ証券が目標株価を引き下げた三菱ガス化 学も軟調。