債券は大幅高、指標悪化受けた米債高・株安で-10年一時1.435%(2

債券相場は大幅高(利回りは低下)。前日 の米国市場で、経済指標の悪化で景気後退懸念が広がったことを背景に、株安・ 債券高となった動きを引き継ぎ、買い優勢の展開となった。日経平均株価が大 幅反落したことも支援材料。需給環境の良さを背景に押し目買いも入り、新発 10年債利回りは一時1.435%まで低下した。

大和証券SMBCシニアJGBストラテジストの小野木啓子氏は、「米国 債高を受けて高く寄り付いた後は、株価にらみとなった。最近、円債は株価を みてうろうろする展開。日経平均先物と逆の動きになっている」と指摘した。

東京先物市場の中心限月3月物は、前日比48銭高い137円56銭で寄り付 いた後、午前9時12分前後に137円70銭まで上昇した。その後、いったん137 円44銭まで上げ幅を縮めたが、日経平均が値を崩すにつれて、再び上昇した。 結局、47銭高い137円55銭で引けた。

日経平均株価は大幅反落。前日比264円34銭安の1万3423円94銭で午前 の取引を終えた。一時は300円を超える下げ幅となった。

T&Dアセットマネジメントのファンドマネジャー、竹田竜彦氏は、「経 済指標はこのところよい数字と悪い数字が交互に出ている。そういった指標に 対してより敏感な株価が先に反応し、それにつられて債券が振らされている」 と説明した。

新発10年債利回りは一時1.435%

現物債市場で新発10年物の289回債利回りは、前日比5.5ベーシスポイン ト(bp)低い1.435%で取引を開始した。その後は1.44-1.45%で推移。1.445% で午前の取引を終えた。

福井日銀総裁の講演に注目集まる

日本銀行の福井俊彦総裁は、きょう正午から共同通信社が主催するビジネ スセミナー「きさらぎ会」で講演をする。前週末の日銀金融政策決定会合の定 例会見での福井総裁の内容は、景気に配慮したハト派的な発言とみられたが、 債券相場の反応は鈍かった。今回も予想外の発言が出ない限り、影響は限られ そう。

新光証券の三浦哲也債券ストラテジストは、「最近の福井総裁の発言はや や景気に慎重な見方だが、標準シナリオは崩していない。米連邦準備制度理事 会(FRB)や欧州委員会と、海外の経済成長率見通しははげてきているので、 景気下振れにコメントがもう少し膨らんでくるか注目したい」と話した。

市場では、「きのう米国の指標で一気に景気後退懸念が強まった。福井総 裁は米国経済についてより慎重になる可能性があるが、日本については基本シ ナリオ、前向きな姿勢は変わらずだと思う」(バンク・オブ・アメリカの日本 チーフエコノミスト、藤井知子氏)との見方もある。

なお、日銀の福井総裁は22日午前、衆院財務金融委員会で、「世界経済の 下振れリスクが高まっており、日本経済への影響には不確実性が高い」などと 述べたが、債券相場は特段、反応しなかった。

米債相場は急伸-指標悪化や株安で

21日の米国債相場は上昇。フィラデルフィア連銀が発表した2月の同地区 製造業景況指数が2001年2月以来の低水準となったことからリセッション(景 気後退)入り懸念が再燃し、米国債相場は今月に入り最大の値上がりとなった。

キャンター・フィッツジェラルドによると、2年債利回りは前日比16bp低 下して1.98%程度。10年債利回りは一時、前日比12bp低下し3.77%を付ける 場面もあった。

一方、米株式相場は反落。フィラデルフィア連銀の製造業景況指数が予想 以上に悪化し、景気がリセッションに突入したとの懸念が広がった。

米フィラデルフィア連銀が21日に発表した2月の同地区の製造業景況指数 はマイナス24と前月のマイナス20.9から低下した。これは前回リセッション (景気後退)に陥る直前の2001年2月以来の低水準。ブルームバーグ・ニュー スが実施したエコノミスト調査の予想中央値はマイナス10.0だった。同指数の ゼロは景況感の拡大と縮小の境目を示す。

一方、米民間調査機関コンファレンス・ボードが発表した1月の米景気先 行指標総合指数(LEI)は前月比0.1%低下と、予想中央値と一致した。同指 数の低下はこれで4カ月連続。

(債券価格)                      前日比       利回り
長期国債先物3月物         137.55       +0.47         1.632%
売買高(億円)             24625
10年物289回債            100.47                  1.445%(-0.045)

--共同取材:池田祐美、吉川淳子 Editor:Hidenori Yamanaka,Norihiko Kosaka

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: 東京 宋泰允 Yasumasa Song +81-3-3201-3052 ysong9@bloomberg.net 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 yokubo1@bloomberg.net

Sandy Hendry +852-2977-6608 shendry@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE