PIMCOグロス氏:米財政赤字,次期政権で8000億ドルに増加の恐れ

債券ファンド最大手、米パシフィック・イ ンベストメント・マネジメント(PIMCO)の投資責任者、ビル・グロス氏は 20日、米財政赤字が次期政権下で最大8000億ドル(約86兆5000億円)に拡大 するとの見方を示した。

グロス氏はブルームバーグラジオとのインタビューで、「3000億または 4000億ドルの財政赤字が標準になると示唆している人はがっかりするだろう」 と語り、「6000億、7000億、8000億ドルになろう」と述べた。

グロス氏によると、景気安定化に向けた歳出拡大に伴い、財政赤字は対国内 総生産(GDP)比で最大5%に達する見通し。米議会予算局(CBO)は、今 年の財政赤字が少なくとも2190億ドルと、昨年の1630億ドルから拡大すると見 込んでいる。ただ、この試算にはイラクやアフガニスタンでの戦費やブッシュ大 統領が13日に署名した1680億ドルの景気刺激対策は考慮されていない。

グロス氏は「財政赤字拡大が若干の実質金利上昇につながらないとは主張し にくいだろう」と語り、「インフレ率もそれに関連する」と述べた。

ファニーメイやSBA

同氏は、投資家にとってファニーメイ (連邦住宅抵当金庫)の住宅ローン 関連証券や米中小企業局(SBA)の証券などの価値は米国債を上回るとの見方 も明らかにした。

同氏は「少なくともPIMCOの投資先は、米国債市場から質の高い市場に 緩やかに移行しつつある」と語り、「われわれは数カ月間、米国債を保有してい ない」と説明した。

PIMCOのウェブサイトによると、「トータル・リターン・ファンド」 (運用資産1200億ドル)は1月時点で、住宅ローン関連証券の組み入れ比率が 46%、格付けが投資適格水準の社債が19%となっている。前月に1%を占めて いた政府証券は1月時点で保有していない。