日本株:資源や金融中心に急反発、商品続伸や米株安定-再編期待も

午前の東京株式相場は急反発。海外商品 市況で原油や金の先物相場が続伸したことを受け、販売単価の上昇や在庫評価 益にプラスに働く、総合商社や石油、非鉄金属株が買いを集めた。前日の米国 の金融株上昇に国内地方銀行の再編期待も加わり、20日に売り込まれた保険 や証券など金融株も反発。外国為替市場では円相場が直近の円安水準で落ち着 いており、採算悪化懸念の後退からキヤノンなど輸出関連株の一角も高い。

日経平均株価の午前終値は前日比282円14銭(2.1%)高の1万3592円 51銭、TOPIXは同25.73ポイント(2%)高の1328.45。東証1部の売買 高は概算で9億62万株、売買代金は1兆606億円。値上がり銘柄数は1458、 値下がりは185。東証業種別指数は32業種が上昇、ゴム製品のみが下落した。

ちばぎんアセットマネジメント運用部の長壁啓明ファンドマネージャーは、 「外部環境の落ち着きを背景に、前日午後にショート(売り)に傾け過ぎた持 ち高をアンワインド(逆取引)する動き」と解説した。

その上で長壁氏は、インフレ懸念や在庫の減少傾向を勘案すると、「当面 は原油やベースメタルは強い基調が続く可能性が高く、資源株には追い風」と の認識を示している。また、金融株については「米金融保証会社(モノライ ン)問題について進展が見られているほか、地銀で再編の思惑が高まっている ことも買い戻しにつながっている」と指摘した。

米株は反発、日経平均は上げ幅300円超場面も

20日の米株式相場は、ダウ工業株30種平均が0.7%)高の12427.26ドル と反発。テクノロジー株やエネルギー株が買いを集め、この1週間で最大の値 上がりだった。朝方は下げて始まったが、ヘッジファンドを運営する投資家の ウィリアム・アックマン氏が金融保証会社(モノライン)の再編計画を支持し たのが材料視され、その後は銀行株を中心に買いが増加した。

「懸念されていた前日の米国株が上昇して終えたことを好感」(新光証券 エクイティ情報部の三浦豊次長)し、この日の日本株は買いが先行。その後も 堅調な推移が続き、日経平均は午前10時半過ぎに前日比309円高の1万3620 円まで値を切り上げた。東洋証券の児玉克彦シニア・ストラテジストは、「前 日は投資ファンドの資金繰り懸念報道が伝わった午後に、株価指数先物が主導 する形で必要以上に売り込まれた印象」と指摘。それだけに、米株高や為替市 場の安定推移を背景に、「市場参加者の買い戻し意欲は強い」(同氏)という。

ミニGクロス後の25日線上向きに期待感

日経平均は20日に25日移動平均線(20日時点:1万3382円)をあっさ りと割り込むが、この日は早々に同水準を回復した。19日には日経平均の5 日移動平均線が25日線を下から上に突き抜け、相場上昇のシグナルとされる 「ミニ・ゴールデンクロス」を形成したばかり。東洋証の児玉氏は、来週早々 にも現在下降する25日線が上向く見通しで、「この時まで25日線を上回る株 価水準を維持できれば、強気姿勢に転じる市場参加者が増えそうだ」と見る。

住友鉱と東邦鉛が10%超高、地銀に連想買いも

20日の原油先物相場は、インフレヘッジとして買いが継続して続伸。ニ ューヨーク商業取引所(NYMEX)で取引される原油先物3月限は一時、1 バレル=101.32ドルまで上昇、過去最高値を付けた。また、ニューヨーク商 業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物4月限も前日比0.9%高の1 オンス=937.80ドルと続伸。このため、資源関連株に投資資金が流入してお り、国際石油開発帝石ホールディングスや新日本石油、三菱商事などが高い。

住友金属鉱山と東邦亜鉛は10%超上げ、そろって東証1部の上昇率上位 に顔を出す。住友鉱については、UBS証券が20日付で、投資判断を「中 立」から「買い」に引き上げる材料もあった。

経営統合する方向で検討に入ったと21日付の日本経済新聞朝刊が報じた 池田銀行と泉州銀行も買いを集めた。池田銀は一時ストップ高(値幅制限の上 限)まで上昇。再編期待から、東日本銀行や横浜銀行、千葉興業銀行など他の 地銀株も投資資金を集め、東証銀行株指数の上昇率上位には地銀株が並ぶ。

このほか、持ち分法適用会社であるダイエーののれん相当額、税引き前で 約135億円を今期(2008年2月期)に減損処理すると発表したイオンは反発。 株式の相互持ち合いと商品の共同開発や資材の共同仕入れなどの業務提携を発 表したモスフードとダスキンはともに上昇。オンラインゲーム事業などが好調 で2007年12月期の連結営業利益が前の期比54%増となったテクモは急反発、

良品計画が大幅続落

半面、東証1部の8割超が上昇するほぼ全面高となる中、JPモルガン証 券が目標株価を引き下げた良品計画が大幅に3日続落。自社株買いの発表を受 け前日まで2日連続で大幅高となったアイティフォーは急反落、欧州の関連会 社の株式を買い増し連結子会社化したオプテックスも売り込まれ、東証1部の 値下がり率上位に入っている。

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