日本株は反発へ、円安推移で輸出上昇-原油続伸で資源に買いも(2)

東京株式相場は反発する見通し。外国為 替市場で円相場が円安方向に動いており、採算悪化懸念の後退から昨日の下げ が目立った電機や自動車など、輸出関連株が買い戻される公算が大きい。また、 海外商品市況で原油や金の先物相場が続伸したことを受け、評価益や販売単価 にプラスに働く石油や総合商社などの資源関連株にも買いが入りそうだ。

いちよし投資顧問の秋野充成運用部長は、前日午後に米投資ファンド傘下 の投資会社が債務の返済延期を要請したと伝わり、「これを嫌気する形で日本 株は過剰に下げていた」と指摘。その上で、前日の米国株反発、為替の円安進 行など外部環境の改善を背景に、この日は「輸出株を中心とした上昇が期待で きる。日経平均株価は節目の1万3500円を終値で回復できるかどうかが焦 点」(同氏)という。

米シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物3月物の20日清算値は1万 3480円で、同日の大阪証券取引所の終値(1万3300円)に比べて180円高だ った。20日の日経平均株価は1万3310円37銭で取引を終えていた。

米利下げ観測後退で円安・ドル高

20日のニューヨーク外国為替市場ではドルが対円で上昇。1月の消費者 インフレが予想以上に加速していたことが明らかになり、連邦公開市場委員会 (FOMC)の利下げ姿勢が弱まるとの観測が広がった。21日早朝の東京市 場では、1ドル=108円10銭付近、1ユーロ=159円ちょうど近辺で推移。2 月上旬に105円-106円があった状況と比べると、直近の円安水準での取引と なっている。

米労働省が発表した1月の米消費者物価指数(CPI、季節調整済み)統 計では、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数は前年比で2.5%上 昇と、前月の2.4%上昇から加速。ブルームバーグ・ニュースがまとめた予想 中央値は2.4%上昇だった。

FOMCは昨年9月からの一連の利下げで、フェデラルファンド(FF) 金利誘導目標を合計2.25ポイント引き下げ、3%に設定した。シカゴ商品取 引所(CBOT)で取引される金利先物の動向によると、3月18日の次回F OMC会合で0.5ポイントの利下げが実施される確率は94%。0.75ポイント の利下げ確率はゼロに低下。1週間前は32%の確率だった。

原油は連日最高値

20日の原油先物相場は続伸。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)で 取引される原油先物3月限は前日比73セント(0.73%)高の1バレル=

100.74ドルで終えた。一時は、1バレル=101.32ドルまで上昇、過去最高値 を付けた。原油相場は前日、石油輸出国機構(OPEC)の減産観測とドル安 を背景に、4.7%急伸したが、この日もインフレヘッジとして買いが続いた。

また、ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物4 月限は前日比8ドル(0.9%)高の1オンス=937.80ドル。一時は前日比

1.5%安に下げる場面もあった。前日は2.6%急伸していた。

米株は反発

20日の米株式相場は反発。ダウ工業株30種平均が前日比90.04ドル (0.7%)高の12427.26ドル。ナスダック総合指数は20.90ポイント (0.9%)上昇し2327.10で終えた。テクノロジー株やエネルギー株が買いを 集め、この1週間で最大の値上がりだった。コンピューター大手ヒューレッ ト・パッカード(HP)の利益が予想を上回ったほか、原油相場が前日に続き 高値を更新して引けたのが手掛かりだった。

朝方の米株式相場は下げて始まったが、ヘッジファンドを運営する投資家 のウィリアム・アックマン氏が金融保証会社(モノライン)の再編計画を支持 したのが材料視され、その後は銀行株を中心に買いが増加。HPは約2年ぶり 大幅高。石油のエクソンモービルやシェブロンは約1カ月ぶりの高値を付けた。

アバコーポやNECに買いも、地銀に資金流入も

個別では、不動産流動化事業で物件売却が伸び07年4-12月期の連結経 常利益が前年同期比3.0倍となったアーバンコーポレイション、20日に経営 方針説明会を開き3年後に株主資本利益率(ROE)を10%以上に高める方 針などを示したNEC、オンラインゲーム事業などが好調で2007年12月期の 連結営業利益が前の期比54%増となったテクモなどが買われそうだ。

また、経営統合する方向で検討に入ったと21日付の日本経済新聞朝刊が 報じた池田銀行と泉州銀行も買いを集める公算。地方銀行の再編期待の広がり を背景に、ほかの地銀株にも投資資金が流入する可能性がある。

イオンは下落公算

半面、持ち分法適用会社であるダイエーののれん相当額、税引き前で約 135億円を今期(2008年2月期)に減損処理すると発表したイオン、大型プラ ント数件の納入が下期にずれ込み07年12月中間期の連結業績予想を下方修正 した渋谷工業が売りに押されそうだ。

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