日本株は下落、原油高騰警戒で輸出や化学などに売り-不動産も大幅安

午前の東京株式相場は下落。原油高騰に よる景気や業績への悪影響が懸念され、トヨタ自動車や松下電器産業など輸出 関連株に売りが継続。同コスト高の価格転嫁が不透明とされた信越化学工業や 住友化学など化学株も下げた。マンション販売の低迷長期化が警戒され、住友 不動産など不動産株は大幅安。

大和証券SMBCエクイティ・マーケティング部の高橋和宏部長は、「短 期的に戻り一服感が出ている上、原油高が景況感に与える影響もマイナス材料 となっている」との見解を示した。

日経平均株価は1月22日安値後の2月4日に1万3889円まで上昇。18日 と19日にはともに一時1万3800円台まで上昇しながら、同高値を上回ること はできなかった。

午前10時18分時点の日経平均株価は前日比78円89銭(0.6%)安の1 万3679円2銭、TOPIXは8.02ポイント(0.6%)安の1337.27。東証1部 の売買高は概算で7億1810万株。値上がり銘柄数は496、値下がり銘柄数は 1072。東証業種別33指数の騰落状況では、値上がり業種が7、値下がり業種 が26。鉱業、卸売が高い。半面、電気機器、不動産、銀行、化学、陸運が安い。

原油最高値、化学株安い

19日のニューヨーク原油先物相場は、過去最高値のバレル当たり100.10 ドルまで上昇した。石油輸出国機構(OPEC)が来月の総会で減産を決定す るとの観測が要因。リテラ・クレア証券の井原翼理事・情報部長は、「原油高 は米利下げ余地が少なくなるほか、自動車や電機などの業種を中心にコストア ップ要因になる」指摘する。

午前で原油高の影響から特に下げが目立つのは化学株。「原料高を受けて 値上げが出来れば問題ないが、そうでなければ業績に悪影響を与える可能性が ある」(大和SMBCの高橋氏)という。

一方、原材料高の負担で2008年12月期の純利益予想が前期比32%減見通 しとなったブリヂストンは安く始まった後に前日比で上昇に転じた。野村証券 金融経済研究所では高付加価値製品の拡販や値上げが見込まれることで、今期 は会社計画ほど落ち込まないと予測している。リテラ証の井原氏は、「今後は 影響を吸収できる企業とできない企業に優劣が分かれやすいだろう」と予測し ていた。

また、不動産経済研究所が19日に発表した2007年の全国マンション販売 戸数は前年比14%減と2年連続で前年を下回った。08年も8.4%減が見込まれ ており、販売低迷の長期化への不安感から住友不動産や三井不動産など不動産 関連株には売りが膨らんでいる。

みらかHが急落、石炭株には買い

個別に材料が出た銘柄では、業績上振れ期待が後退したみらかホールディ ングス、米国の経済減速懸念による先行き不透明感から、08年12月期の連結 営業利益予想を前期比12%減とした堀場製作所がともに急落。クレディ・スイ ス証券が格下げしたコニカミノルタ、UBS証券が格下げした郵船航空サービ ス、日興シティグループ証券が目標株価を引き下げたダイヘンもそれぞれ大幅 安となった。

半面、ゴールドマン・サックス証券が格上げした伊藤忠テクノソリューシ ョンズ(CTC)が急騰。資源高から住友石炭鉱業や三井松島産業など石炭株 も上げた。